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» 2017年04月14日 09時30分 UPDATE

ルネサスがDevConでデモ:コップを倒さず運ぶ、学習するサービスロボット (1/2)

ルネサス エレクトロニクスは「DevCon Japan 2017」で、組み込み型AI(人工知能)を具現化したデモを多数展示した。そのうちの1つが、家庭用サービスロボットだ。ロボットに搭載したプロセッサにディープニューラルネットワーク(DNN)や強化学習を組み込み、「トレイに載せたコップを倒さずに、でこぼこした道を走行するには、トレイの角度をどう制御すればいいのか」を学習していく様子をデモで展示した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

「e-AI」を具現化したデモを多数展示

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2017年4月11日、プライベートイベント「DevCon Japan 2017」を、都内のザ・プリンス パークタワー東京で開催した(関連記事:ルネサス、DevCon 2017基調講演ダイジェスト)。会場では2000m2のスペースを割いて展示エリアを設け、116点に上る製品やデモを紹介した。

「DevCon Japan 2017」の展示エリア。多くの来場者でにぎわっていた(クリックで拡大)

 ルネサスは今回のDevConで、エンドポイントにAI(人工知能)を搭載する「e-AI(embedded-AI)」というコンセプトを前面に押し出した。展示エリアでは、そのe-AIを具現化するデモも多く見られた。

 その1つが、学習しながら自律走行する家庭用サービスロボットのデモだ。デモでは、「段差のある道を、コップを落とさずに走行する」ことを学習する様子を示した。

 ロボットには大きく3つの機能が搭載されている。コップの形状や水位を内蔵カメラで画像認識する機能、「前進する」などの言葉を理解する音声認識機能、走行やトレイの角度を制御する姿勢制御機能だ。これら3つの機能を使って、「コップを落とさずに走行するには、コップを置いたトレイをどのように制御して走行すればいいのか」を、何度も走行することで学習していく。

 ロボットには、画像処理やモーター駆動向けに、ルネサスのプロセッサ「RZ/G」や「RZ/A」が搭載されている。RZ/Gには、さまざまな形状や内容物(液体やビーズなど)のコップについてあらかじめPCで学習させたディープニューラルネットワーク(DNN)を組み込んでいる。RZ/Aには、DNNと強化学習を組み込み、褒められながら(プラス評価を与えられながら)トレイの制御や走行の速度(段差を越える時の速度)などを学んでいく。

サービスロボットには、DNNと強化学習を組み込んだプロセッサ「RZ/G」「RZ/A」を搭載している。エンドポイントでデータを処理するという「e-AI」の考え方を具現化したデモとなっている(クリックで拡大)

 デモではまず、「学習中」のロボットを走行させた。担当者が「前進」と言うと、ロボットはそのコマンドを音声認識によって理解し、走り始める。ただ、トレイの制御や走行について何も学習していないので、コップを倒してしまった(デモでは、液体ではなくビーズを入れていた)。

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