展示会:テクノフロンティア2017
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» 2017年04月20日 09時30分 UPDATE

テクノフロンティア 2017:GaNで効率90%、電動自転車用無線給電システム

Transphorm(トランスフォーム)は2017年4月19〜21日の会期で開催されている展示会「TECHNO-FRONTIER 2017」で、電動自転車用ワイヤレス充電システムなど自社製GaN HEMTの採用事例を紹介している。

[竹本達哉,EE Times Japan]

実際に運用されている無線給電システム

 Transphorm(トランスフォーム)は2017年4月19~21日の会期で開催されている展示会「TECHNO-FRONTIER 2017」(テクノフロンティア2017)で、量産出荷しているGaN(窒化ガリウム)を用いたHEMT(高電子移動度トランジスタ)製品の採用事例を公開している。

 GaN HEMT採用事例の1つとして紹介されていたのが、電動自転車のワイヤレス充電システムだ。展示されたワイヤレス充電システムは、レンタサイクルサービスで実際に運用されているものと同型のシステムだという。

ブースで実物展示された電動自転車のワイヤレス充電システム
電動自転車の前カゴに受電モジュールが取り付けられ、そこに送電モジュールが備わった樹脂製ボックスを差し込むだけで充電が始まる。「少々、差し込みが浅くても充電できる」(ベルニクス説明員)とし、取り扱いは簡単だ (クリックで拡大)

 電動自転車の前カゴ部分に四角い差し込み口があり、そこに充電ケーブルの先端に付けられた樹脂製のボックスを差し込むだけでバッテリー充電が始まる仕組み。充電ケーブル先端の樹脂製ボックスには、金属端子など接点がなく、電動自転車側と非接触(ワイヤレス)で給電を行う。非接触給電の採用により誰でも簡単に充電作業を行えるようになり、この充電システムを使用したレンタサイクルサービスでは、レンタサイクル利用者自身で充電作業を行う仕組みを採用しているという。

GaNだから小型、高効率に

 Transphorm製GaN HEMTが採用されているのは、送電側本体の先端部に取り付けられたPFC(力率改善)ユニット部分。ワイヤレス充電システムの開発を担当したベルニクスの説明員はGaN HEMTをPFCユニットに採用した理由として、シリコンのパワートランジスタに比べ、GaNは高速スイッチングが行えるのでPFC回路を小型化できることと、変換効率が高いことの2つを挙げた。

写真左の細長い送電側本体の上部にGaN HEMTを用いたPFCユニット(写真右)が内蔵されている (クリックで拡大)

 PFCユニットは、容量250W(最大出力電流0.7A)で、サイズは100×90×38.5mm。PFCユニットの効率は、AC200V入力、DC360V出力時の変換効率は96%を誇る。

 「ワイヤレス給電部分も高効率という特長があり、ワイヤレス給電システム全体での変換効率は90%となっている。シリコンパワートランジスタを使用すると、全体の変換効率は良くて80%台で、せっかくの高効率ワイヤレス給電技術の意味がなくなってしまう」(ベルニクス説明員)とした。

 この他、Transphormブースでは、逆回復時間の短いGaN HEMTの利点を生かしブリッジダイオードを使用しないトーテムポール型PFC回路を採用した電源製品やGaNを採用したサーボモータ製品などの採用事例を紹介。新電元工業と共同開発を進めているハーフブリッジモジュールの参考展示なども実施している。

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