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» 2017年05月18日 11時30分 UPDATE

勢いづくNVIDIA:トヨタがNVIDIAのAI技術を採用、Intelに焦りか (3/3)

[Junko Yoshida,EE Times]
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なぜNVIDIAなのか

 多くの業界アナリストたちは、「なぜNVIDIAは、さまざまなパートナー企業を獲得することができるのか」とする疑問に対し、「自動車メーカーなどは、Intel−Mobileye連合の自動運転車プラットフォームが閉鎖的であることに尻込みしているためだ」と指摘する。

主催のカンファレンス「GPU Technology Conference」で登壇したNVIDIA CEOのJensen Huang氏 写真提供:NVIDIA

 Linley GroupのDemler氏は、「ティア1や自動車メーカーが、Drive PXを使用するための契約を締結しているのは、Mobileyeの閉鎖的なシステムよりも、Drive PXの方が優れた開発プラットフォームを提供してくれるからだ」と述べる。

 また同氏は、「Intelが、Mobileyeの買収手続きを完了させるまでには、今後まだ数カ月を要するだろう。現在のところ、開発からトレーニング、推論までをカバーするプラットフォームを提供できる競合企業は、1社もない。Intel−Mobileye連合が、CUDA-DNNやDrive PXなどに対応すべく、自社プラットフォームを開放するとは思えない」と述べている。

 Magney氏は、「Intel、Mobileye、BMWの3社が共同開発するプラットフォームは、NVIDIAの手法とよく似ているが、アーキテクチャが異なる」と指摘する。

 「現在、自動運転車スタックを可能な限り提供するという競争が繰り広げられているが、これはプロセッサメーカーによって主導されている。ほとんどの大手半導体メーカーは、半導体製造プロセス技術をどうこうするよりも、ハードウェアとソフトウェア、開発ツールから成るエコシステムを構築するための取り組みを進めている。どのメーカーも、ソリューションを構築すべく、ハードウェアやソフトウェアのコンポーネントや、開発ツール、シミュレーションなどを備えたプラットフォームを提供している」(Magney氏)

 またMagney氏は、「NVIDIAが、デザインウィンの獲得において他社をリードしているという点についても、同社がAIの民主化における市場リーダーとしての座を獲得しているという事実から説明がつく」と指摘する。

AIに対する疑念

 ただ、ディープラーニングないしAIが、自動運転車にとって万能の解決策になるとは言い切れない。科学者たちは現在まだ、ディープラーニングがどのように機能するのかを説明することができず、安全性試験技術によって自動運転車の安全性を検証することが非常に困難であるためだ。

 Magney氏は、「自動運転車に搭載されているAIに関しては、その検証方法を巡る問題が残っていることから、現在もまだ懐疑的な見方がされている」と認めている。

 同氏は、「NVIDIAは、『推論モデルがなぜそのように推論するのかを正確に示すことはできなくても、レイヤーを分析すれば、ネットワークの起動要因を確認することは可能だ』と、慎重に説明している。推論モデルの中の問題を特定して、その重要性を調整し、シミュレーションによる試験を行うことで、その結果について検証できる」と述べる。

【翻訳 :青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】

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