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» 2017年05月22日 15時30分 UPDATE

PCIM 2017:SiCだけではない、パワー製品群の展示に注力 ローム (1/2)

ロームは、パワー半導体の展示会「PCIM Europe 2017」(2017年5月16〜18日、ドイツ・ニュルンベルク)にて、Si-IGBTやSiC-MOSFET向けゲートドライバーICなどを展示した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

SiCだけでなく、既存のSiパワーデバイスも拡張

 ロームは、SiC-MOSFETとSiC-SBD(ショットキーバリアダイオード)を搭載したフルSiCモジュールを2012年に市場に投入して以来、SiCパワー半導体の製品群の拡大に力を入れてきた。ロームの広報担当は、「SiCパワー半導体を扱うメーカーとして、だいぶ認知されてきた」と話す。

 ただし、「もちろん、ロームがパワーエレクトロニクスで注力しているのはSiCだけではない」(広報担当)と強調し、「今回のPCIM Europeではそれを示すべく、新たに開発した汎用のSi-IGBTも展示した。実はロームは以前からIGBTを提供しているが、あまり知られていないのではないかと考えたからだ」と続けた。

 ロームはPCIM Europe 2017に合わせて、同社の第3世代Si-IGBT「RGTVシリーズ」と「RGWシリーズ」を発表した。両シリーズとも耐圧は650Vで、電流はRGTVシリーズが、30A、50A、80A、RGWシリーズが30A、40A、50Aである。

 第3世代Si-IGBTは、前世代品に比べてスイッチング周波数が高く、RGWシリーズの方は短絡耐量を備えている。セル構造などを最適化したことで、第2世代品に比べ、飽和電圧を6%、スイッチング損失を20%低減した。

 RGTVシリーズとRGWシリーズは、産業機器や民生機器など幅広い用途に向ける。RGTVシリーズは2017年夏に、RGWシリーズは2017年内に量産を開始する予定だ。

ロームのSi-IGBTのラインアップ。第1世代、第2世代についても製品を拡充している(クリックで拡大)

SiC-MOSFET向けゲートドライバーICを開発

 SiC-MOSFET向けゲートドライバーICの新シリーズも展示した。ロームは、「SiC-MOSFETを駆動するのは難しい。そのため、SiC-MOSFETだけでなく、それ専用に設計されたゲートドライバーICも提供した方が、顧客にとってはより使いやすくなる」と説明する。これまでもゲートドライバーICは提供してきたが、「製品群が雑然としていて分かりにくかったので、今回、SiC-MOSFET向けをはじめ、Si-MOSFET、Si-IGBT向けのゲートドライバーICを『BM61xx00RFV-Cファミリー』として整理した」(ローム)

 新しいゲートドライバーICは絶縁電圧が3.75kV。供給電圧が低くなった時に出力をオフするUVLO(Under Voltage Lock-Out)機能を備えているので、熱暴走による素子の故障を防ぐことができる。

「BM61xx00RFV-Cファミリー」。車載用規格であるAEC-Q100に準拠している(クリックで拡大)

 最初に量産を開始するのは、SiC-MOSFET向けのうち、出力電流が4Vの「BM61S40RFV-C」になる。その他の製品は今後、発表される予定だ。ファミリー内の製品全てがピン互換性を備えている。

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