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» 2017年07月27日 15時30分 UPDATE

事業部の枠超え狙うパナソニック:IoTデータを横展開、新サービスの開発を加速へ (1/2)

パナソニックは、IoTログデータ解析用の社内クラウド基盤を新たに立ち上げた。同クラウド基盤でもって、各事業部門が別々に開発した製品やサービスから収集したログデータを、事業部、製品、サービスの垣根を超え、“横に”結び付け解析するという。

[辻村祐揮,EE Times Japan]

新クラウド基盤でIoTデータを横断的に解析

 パナソニックは2017年7月26日に技術セミナーを開き、IoT(モノのインターネット)の分野でイノベーションを量産するための技術開発に取り組んでいると発表した。同社ビジネスイノベーション本部の副本部長である馬場渉氏が登壇し、「これまで収集したIoTログデータを解析する社内クラウド基盤を構築した。ログデータを事業部門、製品、サービスの垣根なく“横に”組み合わせ、新製品や新サービスの開発を加速させる」と語った。

 2014年ごろにIoT事業に参入して以来、パナソニックはスマート家電とそれに伴うIoTサービスを数多く生み出してきた。2017年半ばの時点で21種のIoTサービスを展開しており、180万台のデバイスを同社の「パナソニッククラウドプラットフォーム」につないでいる。今や100カ国から月間10億ものログデータが集まるという。

IoTの分野におけるパナソニックの事業展開 出典:パナソニック(クリックで拡大)
パナソニックビジネスイノベーション本部副本部長の馬場渉氏

 だが、集めたログデータは十分には活用できていなかった。馬場氏によると、過去のパナソニックでは、事業部門のしきいを跨いでまでは、ログデータを解析していなかったという。同氏は、「各事業部門が別々に開発した製品やサービスから吸い上げたログデータを、製品やサービスの別を問わず“横に”結び付け、新製品や新サービスの量産につなげる」と語った。この取り組みをパナソニックでは“ヨコパナ”と呼んでいる。

 パナソニックは今回のセミナーで、“ヨコパナ”を実現するための社内クラウド基盤「パナソニックデジタルプラットフォーム」を構築したと公表した。パナソニックデジタルプラットフォームでは、パナソニッククラウドプラットフォームに蓄積されたログデータを、垣根なく横につなげてAI(人工知能)で解析できる。

パナソニックデジタルプラットフォームの位置付け 出典:パナソニック(クリックで拡大)

 馬場氏によると、パナソニックデジタルプラットフォームの活用により、製品やサービスのローンチまでにかかる時間が2〜3倍に早められ、コストも3分の1〜5分の1に抑えられるという。同氏は、「パナソニック製ソーラーパネルと連携した売電申し込み用クラウドサービスの開発で言えば、かつてなら6カ月もかかっていたのが3カ月で終えられる」と説明した。

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