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» 2017年08月08日 17時30分 UPDATE

子会社設立し、IPを販売へ:デンソー、自動運転の判断を担う新プロセッサ開発へ (2/2)

[竹本達哉,EE Times Japan]
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GPUとの違い

 DFPについてデンソーは「複数の処理を柔軟に組み立て並列動作が可能なCPU、GPUと特性の異なる新領域プロセッサで、GPUに比べ10分の1以下の消費電力で処理が可能」と説明する。「GPUでは各計算器の計算長は1つに固定され画一的な処理を繰り返すが、DFPでは計算器の計算長は可変であり、各計算器の内容も動的に変えられる」(新見氏)とし、効率的に計算リソースを充てる処理により情報を瞬時に分析、反射的な判断が行えるとする。DFP上で動作するソフトウェアについては、「C言語で記述できる」(デンソー)。

DFPとGPUの違い (クリックで拡大) 出典:デンソー

 DFPの開発状況について新見氏は、「既に開発に着手しており、半導体メーカーに対し技術提案を行っている状況で、現状では良い技術との評価をもらっており、(半導体メーカーにDFP IPを)採用いただけるだろう」との見通しを語る。なお、市販車に最初に搭載されるDFPとしては「DFPコア4個程度の規模を想定している」(デンソー)。

ARMやImaginationとも連携し開発

 エヌエスアイテクスは、DFPの開発については、米新興企業である「ThinCI」と共同開発を行う他、ARM、Imagination Technologies(以下、Imagination)とも連携した開発を進める方針。ARMとは、開発するDFPにARMのCPUを含めたシステムレベルの機能安全対応の実現を目指す開発を進める。Imaginationとは、Imagination製CPUコア「MIPS」で実績を積むハードウェアマルチスレッド技術のノウハウをDFPに応用し、ソフトウェア部品単位での並列化できる技術構築を共同で行っていく。

エヌエスアイテクスの開発パートナーシップ (クリックで拡大) 出典:デンソー

 エヌエスアイテクスの人員数は、設立当初55人を予定。人員の内訳については「約半数がデンソーからの出向。残りは協力会社からの出向や派遣」とする。売り上げ目標などは非公表。デンソーの完全子会社ながら、デンソーの名前を冠しなかったが「競合のティア1企業も含めDFPを広く業界標準のように使ってもらうため、社名からデンソーを外した。また、競合情報を遮断するために、デンソー内で開発、事業を行わず、子会社として実施することにした」(新見氏)と説明した。

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