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» 2017年08月22日 10時00分 UPDATE

パワーアダプター特化型に、Thunderbolt 3対応も!:USB Type-Cの“万能さ”を引き出す多彩なコントローラIC群

USB Type-Cは、高速データ転送とともに、最大100Wを受給電できる万能インタフェースとして、さまざまな電子機器のインタフェースを置き換えつつある。PCをはじめ、モニターや周辺機器、さらにはスマートフォンやゲーム機などがUSB Type-Cを採用しつつある。そこで、さまざまな電子機器でUSB Type-C対応を実現しているコントローラICを紹介する。

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パワー、Thunderbolt、HDMIなどさまざまな接続が行えるUSB Type-C

 表裏のない小型のリバーシブルコネクターで最大10Gビット/秒のデータ転送が可能。ThunderboltやHDMI、DisplayPortといったさまざまなインタフェース規格のデータ通信も可能。さらには、最大100Wの受給電も1本のケーブルで同時にできてしまう――。

USB Type-Cコネクター

 USB Type-Cは、PCやスマートフォンなどに搭載されるあらゆるコネクター、インタフェースを書き換えることのできる“万能インターフェース”として、2014年8月に最終仕様が策定された。昨今では、オーディオミニジャックとUSB Type-Cしかインタフェースを持たないノートPCが商品化されている他、スマートフォンでもこれまでのmicroUSB(USB 2.0 Micro-B)に代わってUSB Type-Cの採用が主流になってきている。他にも電源ポートにUSB Type-Cを採用したゲーム機や、USB Type-Cポートを備えたディスプレイなども登場。さまざまな形状のコネクターやケーブルの使い分けが必要という電子機器の常識は徐々に過去のものとなり、電子機器のインタフェースはUSB Type-Cに統一されつつある。

 こうしたUSB Type-Cの普及を陰で支えているのが、Cypress Semiconductor(サイプレス セミコンダクタ/以下、Cypress)が提供するUSB Type-C対応コントローラ製品群だ。

次々とUSB Type-CコントローラICを製品化

 2015年3月に、業界に先駆けてUSB PD(パワーデリバリ:電力供給)に対応したUSB Type-CコントローラIC「EZ-PD CCG1」の量産出荷を開始して以来、Cypressは数々のUSB Type-CコントローラICを製品化し、USB Type-Cの普及に一役買ってきたのだ。

 従来、USBコントローラICは、ホスト用、デバイス用など少ない品種数で事足りた。PCにUSBを組み込むならホスト用の、周辺機器であればデバイス用、ないしホスト/デバイス両対応のコントローラICの中から、パッケージサイズや消費電力、価格が見合うものを選べば良かった。言い換えれば、これまでのUSBコントローラICの機能は画一的だった。しかし、USB Type-CコントローラICは、事情が異なる。USB Type-Cは、その万能さから豊富な機能を有し、なおかつ、その用途も多岐にわたる。用途に応じて必要になる機能は異なり、適材適所のコントローラICが必要となるわけだ。

 Cypressでは、業界初のUSB PD対応USB Type-CコントローラICである「EZ-PD CCG1」を皮切りに、多様なUSB Type-Cアプリケーションに応じたコントローラICを製品化。2017年6月には、CCG1から数えて5製品目、6製品目のコントローラICをリリースしている。

Cypressが提供するUSB関連製品一覧

 2製品目の「EZ-PD CCG2」では、主にモバイル機器やUSB PD対応ケーブルに向けた小型フットプリントで低価格を実現。3製品目の「EZ-PD CCG3」はドングル、パワーアダプター(電源アダプター)やPCドックステーション向けに、4製品目の「EZ-PD CCG4」は主にノートPC向けに、それぞれ最適な機能を集積し、部品点数を削減しながらUSB Type-Cの搭載を可能にするコントローラICに仕上げた。

 CypressではコントローラIC以外にも、USB Type-C対応のUSBハブやディスプレイ向けにハブコントローラとUSB Type-Cコントローラをワンチップ化した「EZ-USB HX3C」(関連記事:需要急増が見込まれる「USB Type-Cハブ」を1チップで実現しませんか?)なども製品化している。なお、2017年末には、新たなUSBハブ向けASSPとして、USB 3.1 Gen2×5ポート、USB 2.0×2ポートと計7つのUSBポートに対応し、他のEZ-PDシリーズと同様にUSB PD仕様「PD 3.0」をサポートする新ファミリの発売も予定されている。

 なぜ、Cypressは、これほどまでに豊富なUSB Type-C関連ICを短期間に製品化できたのだろうか。サイプレス セミコンダクタMCU&コネクティビティ事業部ワイヤード部門でマーケティングディレクターを務める山田祥之氏は、「Cypressは、USB 1.1の時代から常にUSBコントローラICを提供してきた実績、ノウハウがある。加えて、プログラマブルSoC『PSoC』で培ったCypress独自のミックスドシグナルプログラマブル技術をCCGxシリーズにも応用し、次々と新たな規格、仕様が登場する中で、柔軟、かつ、迅速に、新たな機能を取り込んだ高集積のUSB Type-CコントローラICを製品化できた」と説明する。

世代ごとに、用途に応じた機能集積を進め、進化してきた「EZ-PD CCGシリーズ」

 そして山田氏は「2017年6月に発売した2つのUSB Type-CコントローラICにより、機能の集積化がほぼ完了し、USB Type-Cに求められるあらゆるニーズに応えられる製品ラインアップが整った」と語る。2017年6月発売の2製品とは、「EZ-PD CCG3PA」と、「EZ-PD CCG5」だ。

パワーアダプター、モバイルバッテリー向け「EZ-PD CCG3PA」

「EZ-PD CCG3PA」の主な特長

 EZ-PD CCG3PAは、従来のEZ-PD CCG3の高速充電機能や安全保護機能などを強化し、パワーアダプターやモバイルバッテリー、充電器などの構成部品を削減しつつ、高機能化できるコントローラICだ。

 PD3.0で定められた高速充電機能「Programmable Power Supply(PPS)」以外にも、「Quick Charge(QC) 4.0」「Apple Charging(AC) 2.4A」「Adaptive Fast Charging(AFC)」「BC 1.2」といった「現時点で存在するあらゆる高速充電規格・仕様の最新バージョンに全て対応できる*1)」(山田氏)という特長を持つ。

*1)EZ-PD CCG3PAが搭載する充電規格・仕様検出器は2つでQC、AC、AFC、BCの中から2つ選択できる。

 「パワーアダプター、チャージャーに主眼を置き、機能集積を進めた」(山田氏)というEZ-PD CCG3PAは、耐圧30Vのレギュレーターを内蔵し、5〜20Vの範囲で変動するVBUSを外付け部品なしに直接、入力できる。

パワーアダプター(電源アダプター)構成例
30VレギュレーターによりVBUSを直接入力できる他、高電圧パワーFETゲートドライバなども内蔵し、PFETや電流検出抵抗器などわずかな外付け部品で二次側回路を構成できる。

 過電圧/過電流機能に加え、VBUSピンとCCピンの短絡保護機能を搭載。山田氏は「小型のUSB Type-Cコネクターはピンピッチが狭く、取り扱いによっては、VBUSピンとCCピンがショートしてしまう。パワーアダプターやチャージャーは、大きな電力を扱う場面が多く、万一に備えて新たにVBUS−CC短絡保護機能をインテグレーションした」と狙いを説明する。また、静電気放電(ESD)イミュニティ試験「IEC 61000-4-2 level 4C」もクリアしている。

モバイルバッテリー(パワーバンク)のデモ(左)と、回路構成例
モバイルバッテリーのUSB Type-Cポートは、充電ポートとしてだけでなく電源ポートとしても機能する“双方向ポート”になる。

Thunderbolt 3対応の高集積USB Type-Cコントローラ「EZ-PD CCG5」

 EZ-PD CCG5は、EZ-PD CCGxシリーズの中で、最も機能集積を進めた2ポート対応のUSB Type-CコントローラICで、ノートPCをはじめ、ドッキングステーションなど幅広い用途に向ける。大きな特長の1つが、最大40Gビット/秒のデータ転送速度を誇るThunderbolt 3対応の「Thunderbolt オルタネートモード」に対応した点だ。オルタネートモードとは、USBを介して別の通信規格のデータを送受信する機能。EZ-PD CCG5を使用すれば、HDMIやDisplayPortとともに、Thunderbolt 3のデータ通信をUSBを介して行える。

USB Type-Cコントローラ「EZ-PD CCG5」の概要
「EZ-PD CCG5」は、IntelのThunderbolt 3コントローラIC(開発コード名:Titan Ridge)のリファレンスボードに採用されている

 Thunderbolt オルタネートモードに対応する場合、ThunderboltコントローラICからの出力信号を混合(LSTxとDP_AUX_P、LSRxとDP_AUX_N)し、USBコントローラ側のサイドバング信号ピン(SBU_1、SBU_2)に入力しなければならない。「これまでは、Thunderbolt、USBそれぞれのコントローラICとは別に、信号混合用のミキサーや、フリップオリエンテーション用のスイッチが必要になったがCCG5は、これら回路を搭載し、外付け部品の追加なく構成できる」(山田氏)という。なお、EZ-PD CCG5は、IntelのThunderbolt 3コントローラIC(開発コード名:Titan Ridge)のリファレンスボードに採用され、今後、製品化されるThunderbolt 3対応ノートPCに広く採用される見込みだ。

 EZ-PD CCG5は、PD 3.0対応の他、BC 1.2、QC 3.0、AC 2.4A、AFCの各高速充電規格にも対応可能。20Vレギュレータや高電圧パワーFETゲートドライバ、各種保護回路を内蔵する。

仕様や規格の変更に柔軟対応できる

 さまざまなUSB Type-Cへのニーズに対応できる製品ラインアップがそろったEZ-PD CCGxシリーズは、先述した通り、Cypress独自のミックスドシグナルプログラマブル技術をベースに開発されている。そのため、「製品出荷後に新たなUSB Type-Cなどの仕様が変更されても、更新が可能」(山田氏)という特長を持つ。

 CCGxシリーズのフレキシビリティが発揮されている1つの例が、USBコントローラとホストプロセッサのインタフェースだ。USBコントローラとホストプロセッサは、USBが現状、どのような通信、電力供給を行っているかなどの情報を共有する必要がある。Cypressでは、EZ-PD CCG1から、独自のインタフェース仕様「HPI(Host Processor Interface)」を導入し提供を行ってきた。しかし、昨今ではプロセッサメーカーやOSベンダーが新たなUSBコントローラとホストプロセッサのインタフェース仕様を策定し提案を行っている。例えば、「TCPC」や「UCSI」などだ。

「EZ-PD CCGxシリーズ」は、そのフレキシビリティを生かし、各種USBコントローラ−ホストプロセッサインタフェース仕様に対応できる
山田祥之氏

 山田氏は「いずれのインタフェース仕様もCypress独自のHPIと似通っているが、一部仕様はよりホストプロセッサ側に権限を持たせた仕様を採用するなど異なる部分も少なからずある。ただ、CCGxシリーズは、USBコントローラとホストプロセッサ間のインタフェースに求められる機能をHPIとして網羅しており、それら機能を選択することで、TCPC、UCSIインタフェースを含め、新たなインタフェース仕様への対応に変更できる。現状、HPIが実質的な業界標準として仕様されているものの、他の仕様の導入が迫られた場合にも容易に対応インタフェースを変更できるようになっている。ホストプロセッサインタフェースだけでなく、こうした仕様変更に柔軟に対応できる点は、EZ-PD CCGxシリーズの強みだ」と語る。

さらに充実へ向かうEZ-PD CCGx

 EZ-PD CCG3PA、EZ-PD CCG5の製品化で、現状のUSB Type-Cに対するさまざまなニーズに応えられる製品ラインアップが整ったEZ-PD CCGxシリーズ。山田氏は「機能集積という面でも、一段落した状況だ。今後は、より小型、低価格で、消費電力を抑えた製品開発を積極的に行っていく。もちろん、新たなUSB Type-Cに対する要求や新規格が登場してくれば、いち早く対応製品を投入していく」とし、今後もますますEZ-PD CCGxのラインアップは充実していく見通しだ。

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提供:サイプレス セミコンダクタ
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2017年9月21日

ニュースリリース/トピックス/イベント

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