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» 2017年09月14日 11時30分 公開

製品分解で探るアジアの新トレンド(20):ついに車載分野にも浸透し始めた中国製チップ (1/3)

ひと昔前まで、高品質なチップが要求される車載分野で中国製チップが採用されることは、まずなかった。しかし、今回カーナビゲーションを分解したところ、インフォテインメント系システムにおいては、そんな時代ではなくなっていることを実感したのである。

[清水洋治(テカナリエ),EE Times Japan]

日本でも手に入る安価な中国製カーナビ

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 中国からも続々と2DINタイプのカーナビゲーション(以下、カーナビ)やカーインフォテインメント機器が発売されている。多くは中国で売られるクルマに装着するために販売されているが、近年は日本でもこれらの製品を容易に購入することができる。

 今回はそんな製品群の1つ、XTRONSのAndroidカーナビ「TB706」を分解したので報告する。本製品の価格は3万円程度、この価格だけでも従来の2DINカーナビのほぼ3分の1から半額という驚きの価格である。

 7型1024×600ピクセルのディスプレイを備え、静電式タッチパネルで最新のAndroidアプリケーションが使えるという製品だ。スクリーンミラーリンク機能を持ち、スマートフォンとの連携も問題なく行える。通販サイトでの評価も極めて高い。

 OBD(On-Board Diagnostics)2やTPMS(タイヤ空気圧監視システム)、4Kビデオなどにも対応する。RoHS指令に対応していて、AEC-Q100にも準拠している。2DINサイズなのでほとんどのクルマに装着可能となっている。重さはわずか1.2Kgである。

 図1は、TB706の外観のフロントパネルを外した様子である。内部はほぼ空洞で、下部に、チップが並ぶ基板、前面にディスプレイパネル、背面に各種端子があるという構造になっている。

図1:中国XTRONSのAndroidカーナビ「TB706」のフロントパネルを外した様子 出典:テカナリエレポート(クリックで拡大)

 一昔前の2DINカーナビは、光ディスク装置やHDDが内部の7割程度を占め、大きな熱源となっていた。しかし最近のカーナビは光ディスクやHDDを省略することで内部に空洞ができ、この空間が空冷スペースとなっている。そのため、従来のカーナビには必ず装備されていた空冷ファンがなくなっている。TB706はBluetoothおよびWi-Fi通信機能を持ち、内部にはそれらを搭載するサブ基板に加え、DTV用のサブ基板、FM/AMラジオ用の基板などがメイン基板に備わっている。さらにはカーナビおよびAndroidアプリケーションを実行するコンピューティング基板が存在する。

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