特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2017年09月28日 11時30分 公開

JASA発IoT通信(4):IoT時代をリードする人材とは (1/4)

IoT(モノのインターネット)時代に求められる人材について、これから数回にわたり、考察していく。まず、IoTとともにビジネス現場で流行語となっている「イノベーション」という言葉とともに考えていきたい。

[大原茂之(スキルマネジメント協会理事長),EE Times Japan]

イノベーションで会社の競争力は高められる!?

 モノのインターネットとよばれることが多いIoT(Internet of Things)と共に流行語のように登場するキーワードがイノベーションである。イノベーションはヨーゼフ・シュンペーター(Joseph Schumpeter)が1912年に提唱したものであるが、少し立ち止まって以下のことを振り返ってみよう。

  • シュンペーターが提唱したかったことはイノベーション?
  • イノベーションを遂行するとは?
  • 自社の中でイノベーションの意味や目的は共有されている?

 流行に後れたくないといった焦りでイノベーションという言葉を未消化のまま使用すると、この言葉に振り回されて成果を得るどころかビジネスも人材育成もマイナスに働いてしまう可能性が出てくる。

図1:イノベーションに対する態度 (クリックで拡大)

 シュンペーターが生み出した言葉はイノベーション以外にも、新結合あるいは創造的破壊などがある。これらの言葉を使うならば、正しく理解しておく必要がある*1、2)。シュンペーターが大作「資本主義、社会主義、民主主義」の中で論じている資本主義経済の特性に関する議論は、経営戦略や技術戦略などを企画立案あるいは実施する上で極めて有効な内容となろう。そもそも、インターネット、IoT、AI(人工知能)あるいはレジャーを消費財とするビジネスなど想像もつかなかったであろう時代の著作である。それにもかかわらず、現代の資本主義経済の動的プロセスの特性を示し、その中でさまざまに発生する事象を予見する考え方が示されている。

 さてこの段階で、IoTに関連する技術開発あるいはビジネスに関わる人材に関する最初の要件を示すことができる。

IoT時代の人材に関わる要件 その1

 経営や技術などの判断に使用する言葉について、その意味を科学的に検証あるいは確認でき、各種文脈の中で正しく活用できる能力と態度。

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