特集
» 2017年10月11日 11時30分 公開

専門家の見解:5Gの実用化、予想を超える速さで進む (2/2)

[Dylan McGrath,EE Times]
前のページへ 1|2       

4Gへの投資が5Gにつながる

 AT&TでRAN/デバイス設計担当バイスプレジデントを務めるGordon Mansfield氏は、「5Gは、ネットワークの観点からみると、進化的な技術だといえる。しかし性能面では、今後導入が進むに伴い、革命的な技術となっていくだろう」と述べている。

 IHS MarkitのLucero氏によると、Mobile World Congress Americasの登壇者たちは、「5Gで使われるさまざまな技術や技巧は、4Gと同じものをベースとして構築される見込みだ」と繰り返し主張していたという。

 Verizonでチーフネットワークオフィサーを務めるNicki Palmer同氏は、「4Gネットワークは、5Gの基礎を形成しているため、ある意味、4Gと5Gを完全に分離することは難しい。しかし、現在行われている4Gへの投資が、5G実現への道につながっているという点は、朗報だといえるだろう」と述べる。

 Sprintで技術担当バイスプレジデントを務めるRon Marquardt氏は、「われわれは過去5年間にわたり、5Gの定義策定に取り組んできたが、もう間もなく実現できそうだ。今後は業界に対して、5G実用化によってどのような混乱が生じる可能性があるのか、情報を提供していく必要がある」と述べている。

 Feutsch氏は、「5G技術が実現すれば、通信事業者は、従来よりもはるかに多くのユースケースに対して、ソリューションを提供できるようになるだろう。これまでに、標準策定前の5Gトライアルが数多く実施されたことで、標準化作業に対して迅速にフィードバックできるだけの洞察力を得ることができた」と述べている。

政府は承認作業の合理化を

 さらに同氏は、「5Gの発展に不可欠とされる健全なエコシステムを構築する上で、非常に重要なのが、標準化とオープン性だ」と付け加えた。

 「健全な5Gエコシステムを構築するためには、5Gの標準化を実現することにより、独占状態を可能な限り回避しなければならない」(Feutsch氏)

 また、モバイルインターネットアクセスのプロバイダーであるBoingo WirelessでCTOを務めるDerek Peterson氏は、標準規格の重要性を強調し、聴衆のメンバー企業各社に対して、標準化に向けた取り組みへの参加を求めた。同氏は、「あらゆる取り組みを連携させるには協業体制が必要になるため、標準規格の策定作業に参加することが非常に重要である」と述べる。

 パネル討論では、一部の登壇者たちが、「5G導入を実現するためには、政府の組織を合理化する必要がある。5Gのデータ伝送速度に必要な高密度化を行うには、既存のケースをはるかに上回る数のスモールセルに依存することになる。基地局の認証プロセスは地域によって大きく異なるため、5Gを実用化する上で最大の障壁の1つになっている」と主張している。Mansfield氏は、「1時間程度で完了できることに対する許可を得るのに、1年間を要する場合もある」と指摘した。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

原文へのリンク

前のページへ 1|2       

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

All material on this site Copyright © 2005 - 2017 ITmedia Inc. All rights reserved.
This site contains articles under license from UBM Electronics, a division of United Business Media LLC.