ニュース
» 2017年10月26日 09時30分 公開

カギを握るのは「iPhone X」:有機ELの生産能力、今後5年間で4.2倍に (2/2)

[馬本隆綱,EE Times Japan]
前のページへ 1|2       

拡大を続けるフレキシブルタイプのAMOLED

早瀬宏氏

 続いて、同じくシニアディレクターを務める早瀬宏氏が、「スマートフォン用フラットパネルディスプレイ市場の最新動向」について述べた。この分野では、フレキシブルタイプのAMOLEDを搭載している「iPhone X」の動向が、ディスプレイ市場に大きなインパクトを与えるという。

 iPhone向けディスプレイの出荷台数は、2016年の2億1470万台から、2017年は2億4600万台と予測する。このうち、AMOLEDの出荷は2017年で6600万台と推定している。また、「Galaxy S8」と「Galaxy Note8」も加えたスマートフォン向けAMOLEDの出荷額は、フレキシブルタイプを中心に2017年第2四半期(4〜6月)以降、順調に拡大しているという。ただ、AMOLEDでもリジッドタイプの製品出荷は2016年第3四半期から前年割れとなっている。

左はiPhone向けのディスプレイ出荷台数の推移、右はスマートフォン向けAMOLEDの出荷額推移 (クリックで拡大) 出典:IHS Markit

 フレキシブルタイプのAMOLEDなど、高付加価値製品の出荷が増加していることから、携帯電話用ディスプレイの出荷金額は好調だ。2017年は455億米ドルで、前年に比べて34%の増加となる見通しである。ただ、2017年7月時点に同社が予想した467億米ドルに比べるとやや下振れとなる。その理由は、「2017年後半に向けて出荷数量が当初の予想を下回る見通しとなったため」と説明した。

 こうした状況から、携帯電話用ディスプレイ市場の成長は、iPhone Xへの依存度がより高まるものと思われる。ところが、iPhone X自体もカメラモジュールなどの調達遅れなどから、2017年の生産量は2000万〜3000万台にとどまる可能性もあるという。消費者側から見ると、製品の入手難に加えて、高い製品価格、使い勝手やデザイン性なども、新モデルへの買い替えを促進するうえでの懸念材料とみている。

前のページへ 1|2       

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

All material on this site Copyright © 2005 - 2017 ITmedia Inc. All rights reserved.
This site contains articles under license from UBM Electronics, a division of United Business Media LLC.