メディア

IEDM 2017の講演2日目(12月5日)午前(その2):ソニーの虹彩認識用イメージセンサー福田昭のデバイス通信(120) 12月開催予定のIEDM 2017をプレビュー(4)(1/2 ページ)

2017年12月5日午前のセッションから注目講演を紹介する。ソニーは、スマートフォン向けを想定した、シリコンの赤外線イメージセンサーについて発表する。その他、III-V族ナノスケールMOSFETや、バイオセンサー、化学センサーなどの講演を取り上げる。

» 2017年11月17日 11時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

12月5日午前のセッション15から18までを概観

 前回に続き、技術講演の2日目である12月5日(火曜日)の午前のセッションから、概要と注目講演をご紹介する。今回は、セッション15からセッション18までを対象とする。テーマは、負性容量デバイスとスティープスロープデバイス(セッション15)、イメージセンサーと単一光子検出器(セッション16)、1次元と2次元のIII-V族ナノスケールMOSFET(セッション17)、バイオセンサーと化学センサー(セッション18)である。

12月5日(火曜日)午前の技術講演セッション(その2)。セッション15からセッション18までの一覧(クリックで拡大)

スマートフォンの虹彩認識カメラ用イメージセンサー

 これらのセッションにおける注目講演は、6本と多い。スマートフォン用イメージセンサー、高性能化合物半導体デバイス、生体モニタリングデバイスの発表がある。

 ソニーは、スマートフォンやスマートビルディングなどの虹彩認識を想定した赤外線イメージセンサーを開発した(講演番号16.4)。シリコンのCMOSイメージセンサーである。裏面照射型。シリコンは赤外線に対する感度があまり高くないという弱点がある。これを補うため、ピラミッド状の回折素子をシリコンに作り込むことで、光電変換層の光路長を伸ばし、実効的に感度を向上させた。

 Lund Universityは、シリコン基板に形成した高性能のInAs/InGaAsナノワイヤFETを試作した(講演番号17.3)。オン電流407μA/μm(オフ電流100nA/μm)、伝達コンダクタンス2.4mS/μmという高い性能を実現した。電源電圧は0.5Vである。

12月5日(火曜日)午前の注目講演タイトル(その2) (クリックで拡大)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.