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» 2017年11月27日 11時30分 公開

ハード、ソフトを提供:ルネサス、古い装置でもAIが使えるソリューション (2/2)

[竹本達哉,EE Times Japan]
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1日でインテリジェント化

 例えば、振動センサーを使用して製造装置内のモーターの故障検知を行う場合、まず、振動センサーを監視したいモーターに取り付け、AIユニットとつなぐ。AIユニットでモーターの振動情報を収集し、利用するAIフレームワークなどに応じてデータ加工処理を実施する。そして、加工済みのデータを、AIフレームワークで学習し、AIアルゴリズムで生成する。

AIユニットソリューション導入の流れ (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 その後、AIユニット用e-AIトランスレータを用いて、AIユニットにAIアルゴリズムを実装。最終的に、AIユニットで、AIアルゴリズムを走らせてモーターの振動状況を監視し、異常な振動があれば、AIユニットが検知し、異常を製造装置の制御ユニットなどに伝達できる。データ収集からデータ加工、学習、AIアルゴリズム実装、AIアルゴリズム実行という一連の流れのうち、学習を除く全ての部分をAIユニットソリューションでカバーできるのだ。

 傳田氏は「単純に、AIユニットを装置に取り付け、データ収集し、AIフレームワークで学習させて、学習結果をAIユニットに組み込み、異常検知に活用するだけであれば、1日でできる。各種処理に必要なプログラムもあらかじめ用意しているので、ユーザーはプログラミングを行うことなく、製造装置をインテリジェント化できる」と強調する。

 現在、AIユニットソリューションが対応するAIフレームワークは、「Caffe」と「TensorFlow」の2種。また、ルネサスが提供するAIユニットは、評価用のリファレンスデザインとなるが、AIユニットソリューションを用い明電舎とAdvantech(アドバンテック)の2社がAIユニットの製品化を予定しており、まもなく製造現場でAIユニットソリューションを導入できる環境が整う見通しだ。

AIユニットソリューションを採用した製品の発売が予定されている。左側がAdvantech、右側が明電舎のAIユニットソリューション採用製品の外観 出典:ルネサス エレクトロニクス
ルネサス那珂工場でのAIユニットソリューションの実証実験の様子 (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 AIユニットソリューションは、ルネサスの主力製造拠点である那珂工場(茨城県ひたちなか市)で実証実験を実施。「AIユニットソリューション適用前と比較して20倍の高速サンプリング速度でデータを取得し、AIによる分析を行うことによって、広い帯域のネットワークを準備することなしに、異常検知の精度を6倍以上に高めることができた」(ルネサス)との成果を得たという。

 なおルネサスでは、2017年11月29日〜12月1日に開催される展示会「システムコントロールフェア(SCF)2017」(会場:東京ビッグサイト)で、AIユニットソリューションのデモ展示を公開する予定としている。

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