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ISSCC技術講演の初日午後ハイライト(その1)、プロセッサとアナログの最先端技術福田昭のデバイス通信(126) 2月開催予定のISSCC 2018をプレビュー(2)(2/2 ページ)

» 2017年12月19日 09時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]
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低ひずみのオーディオ用D級アンプ

 セッション3の「アナログ技術」でも、優れた研究成果の発表が相次ぐ。オーディオ用D級アンプ回路の開発成果である。D級アンプは従来のリニアアンプに比べ、高いエネルギー効率を有する。ただしひずみが大きかった。最近では、リニアアンプに近い低ひずみのD級アンプを実現できるようになってきた。

 Qualcommは、出力が2×20Wと大きくTHD+N(全高調波ひずみ+雑音)の最小値が0.0013%、フルパワーで0.006%と小さなオーディオ用D級アンプを発表する(講演番号3.4)。帰還回路は参考値と出力値の誤差信号を処理するだけである。

 MediaTekは、出力が3.15Wで、THD+Nが0.0004%(−108dB)と極めて小さなオーディオ用D級アンプを報告する(講演番号3.5)。信号対雑音比(SNR)は112dBと高い。ネガティブ出力コモンモード注入技術と伝達コンダクタンス雑音除去技術を駆使した。

2月12日(月曜日)午後の注目講演(その2)。セッション3(アナログ技術)から(クリックで拡大)

次回に続く

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