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» 2018年01月29日 15時30分 公開

業界として製品供給継続に努力:半導体メーカー12社が地震対策で相互協力

電子情報技術産業協会(JEITA)の半導体部会は2018年1月29日、半導体メーカー12社が災害時に相互協力を行うことで合意したと発表した。

[竹本達哉,EE Times Japan]

JEITA半導体部会会員企業12社間で合意

 電子情報技術産業協会(JEITA)の半導体部会は2018年1月29日、同部会に加盟する国内半導体メーカー12社間で、災害時において相互協力し製品供給の継続に努めるとの合意に至ったと発表した。合意は、法的義務を伴わない。

 合意した内容は、地震などの災害を受けた企業が、他の企業に部材などの融通を要請した場合、他の企業は被災した企業に対し、「相互扶助の精神で自ら適当と認める援助を行うよう努める」とするもの。また、災害時の援助が円滑に行われるように「災害時における(JEITA半導体部会の)会員会社間の連絡体制をあらかじめ整備し、これを維持する」という。

 半導体工場は地震の影響を受けやすく、製造部材の調達に時間を要するなどの理由から稼働停止が長引くという課題を抱える。東日本大震災や熊本地震などでも数カ月間、稼働を停止せざるを得ないなどの被害が半導体工場に生じ、自動車や産業機器など半導体製品を使用する完成品の生産にも深刻な影響を及ぼした。これまでも、災害発生時における半導体メーカー間での部材の融通などは自発的には実施されていたが、こうした複数メーカー間での相互協力に関する合意は、これまでなかった。

 今回の合意により、各会員会社の本社および、工場の震災時の対応窓口が明確化され支援を迅速に依頼できるようになる。また、支援要請の形式を統一することにより、支援依頼に対し即時に対応可否を応答できるようになる、などの効果が期待できる。

 合意した企業12社は次の通り。

  ・ソニーセミコンダクタソリューションズ
  ・東芝デバイス&ストレージ
  ・東芝メモリ
  ・パナソニック セミコンダクターソリューションズ
  ・富士通セミコンダクター
  ・マイクロンメモリ ジャパン
  ・ルネサス エレクトロニクス
  ・ローム
  ・住友電工デバイス・イノベーション
  ・富士電機
  ・三菱電機
  ・デンソー

 合意した相互協力の枠組みへの新たな半導体メーカーの参加は、JEITA半導体部会に加盟することにより可能とする。

地震対策技術も会員間で共有

 JEITA半導体部会では、今回の会員企業間での相互協力における合意とともに、会員企業各社の半導体工場における地震対策技術事例集を作成。生産工場のハードウェアおよび、マネジメントにおける事例を取りまとめ、過去の震災における被害や対策事例、設備の耐震強化施策および、情報共有の手法などを掲載した。事例集や、事例集に基づいたセミナー開催などを通じ、会員各社やその取引企業に対し災害対策技術の共有、浸透を図っていく方針とする。

 JEITAは「業界団体として、健全な競争を尊重しつつ、災害発生時などの緊急対応時における協調体制を構築することで顧客および、社会に貢献し、業界の発展につなげていく」とコメントしている。

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