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» 2018年02月08日 11時30分 公開

製品分解で探るアジアの新トレンド(25):流行ガジェットは見逃さない、新分野でも着実にシェア伸ばす中国勢 (2/3)

[清水洋治(テカナリエ),EE Times Japan]

評価が高いCOWINの製品

 さまざまな情報がネット上には存在するが、「超コスパ高音質ヘッドフォン」「低価格でナイスな中華ヘッドフォン」「世界が変わるおススメ高音質」などの見出し記事で、2017年には日本でも何度も紹介されたメーカーである。AmazonサイトのカスタマーレビューでもCOWINの製品は星5つと高い評価が多く、ノイズキャンセラー付きワイヤレスヘッドフォン「E7」では77%のユーザーが最高ランクの評価を与えている(2018年2月時点)。

 COWIN DiDaは2つのフルレンジスピーカー(7.5W x 2)と2基のサブウーファーを持ち、再生周波数帯域は50Hz〜20kHzである。分解前に音を出して聴いてみたが、現時点で販売されるスマートスピーカーの中ではトップクラスの音質であった……!! また、電池を内蔵しつつ重さは500g以下なので、室内でも容易に持ち運ぶことができる点でも、秀逸なスマートスピーカーの1つではないだろうか。こちらも参考だが、AmazonサイトのカスタマーレビューでCOWIN DiDaは星5つが93%となっている。

 COWIN DiDaにはAUXライン端子も備わっていて、必ずしもワイヤレスで使わなくてもよい仕様になっている。AUX端子対応のスマートスピーカーとしてはAmazon Echoや日本未発売の「Google Home Max」などがある。Bluetoothや他オーディオとの拡張は、他メーカーの上位機種と同じく、COWIN DiDaにも備わっている。

中国+台湾チップのみで構成されている

 図3はCOWIN DiDaの内部基板の様子である。

図3:DiDaの内部基板。3枚の基板で構成されている 出典:テカナリエ レポート(クリックで拡大)

 内部は3枚の基板で構成されている。1枚目は本体上部のスイッチ基板(図3右上)、2枚目はスピーカー下部にある音声処理用のプロセッサ基板(図3左上)、3枚目は通信処理基板だ。この通信処理基板は、プロセッサ基板に重なって搭載されている。通信処理基板には、台湾製のWi-Fi通信チップが搭載されている。クロックオシレーターからシリアルメモリまで台湾チップが採用されている基板なので、台湾製のモジュールをそのまま採用しているものと思われる。

 スイッチ基板には中国製チップだけが採用されている。深セン市飛翼科技有限公司のタッチキーコントローラーと南京微盟のレギュレーターだ。タッチキー、タッチパッドなどのタッチ系インタフェースには現在多くの中国製チップが使われるケースが増えているが、COWIN DiDaでも中国チップが使われている。

 左上のプロセッサ基板は、表裏にチップを搭載する両面実装になっている。通信処理基板と接する面には、図3左上のように中国3PEAKのオペアンプが採用されている。

 プロセッサ基板の反対の面を示しているのが図4だ。信号処理面には全部で5つのチップ搭載されていて、そのうち3つは中国製チップである。残り2つ(Bluetoothチップなど)は台湾製だ。つまり、COWIN DiDaは中国製と台湾製のチップで構成されている。中国製チップの内訳はシリアルフラッシュメモリ、オーディオアンプ、そして音声認識、音声合成を行うプロセッサになる。

図4:DiDaの内部基板。3枚の基板で構成されている 出典:テカナリエ レポート(クリックで拡大)

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