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» 2018年02月22日 11時30分 公開

250Wの光源は実現しているが……:EUVの実用化、レジストが最大の課題か

EUV(極端紫外線)リソグラフィの実用化の目標を2018年に据えている半導体メーカーもある。250Wの光源など、これまでの課題が1つ1つ解決されている印象はあるが、今後の大きな課題の1つはレジストとなりそうだ。

[Vivek Bakshi,EE Times]

250Wの光源は実現しているが……

 ある大手半導体メーカーは2018年に、EUV(極端紫外線)リソグラフィを量産ラインに導入する予定だという。ただし、スキャナーの動作可能時間(主に光源に関係する)やマスクパターン欠陥装置の不足、EUVマスクペリクルの準備など、懸案事項は山積している。これらは、他の半導体メーカーが半導体製造工場でEUVリソグラフィを導入できる時期にも影響を与える問題だ。

 250Wの光源とそれに対応したマスクペリクルは、1時間当たり125枚というスループットのスキャナーに対応できる用意がほぼ整っている。

 EUVリソグラフィスキャナーによる大量生産に向けて、2018年中にも90%の稼働率を達成できると期待される。こうした技術の進展によって、他の最先端半導体メーカー間でもEUVリソグラフィを導入する動きが加速すると予想される。

 商用レジストの準備は、次世代のEUVリソグラフィにとって最大の課題となるだろう。EUVレジストは二次電子を使用するが、これは現行のレジストとは異なる手法である。印刷不良とマイクロブリッジがランダムに発生する現象が2017年に報告されたが、こうした現象に対処することが求められている。

 EUVの波長では、確率的影響が重要になる。量産レベルのEUVレジストを製造するには、二次電子ダイナミクスの理解を深める他、ナノスケールレベルの材料の不均一性に対処する必要がある。5年以上にわたって、複数の研究室が新しい種類のレジストで大きな成果を上げてきたが、半導体製造工場でもこうした技術革新が必要だ。

 加えて、商用レベルのマスクパターン欠陥装置が必要だ。マスクの欠陥を検出するためにウエハー検査が活用されることが増えているが、これはコストが高くつき、効率も悪い。

 今後、より優れた解像度を実現するには、ウエハー検査自体の進化と、193nmより短い波長への移行が必要となる。それには、新たな種類のEUV光源とそれに対応した光学材料が必要だ。

 筆者は、EUVマスク検査装置を提供する新たなサプライヤーが登場すると予想している。これらのツールは、13.5nmのプラズマ光源または高次高調波発生(HHG:High Harmonics Generation)で動作することになるとみられている。

 現行のペリクルの設計と材料が、500Wの光源まで対応可能かどうかは不明だが、ペリクルの設計に進化が必要であることは間違いない。光源の出力は、将来的には500Wに達する可能性がある。500W以上の光源がどの技術で実現できるのかは分からないが、スズプラズマ(Sn LPP)もしくは自由電子レーザー(FEL)のいずれかの技術だろうと予想される。

 ペリクルの設計は、新しい材料によって進化すると予想される。課題は、最良のオプションをテストしてスキャナーに統合することだ。電子ビーム検査装置の開発も進んでいるが、193nmよりも短波長へと移行し、解像度が向上するまでは、光学検査装置が主流のままだろう。

 ASMLは2017年、10台のスキャナーを出荷した。2018年には約20台を出荷するとみられている。筆者は、「2018年以降にスキャナーの出荷台数を増やすには、光源とマスクブランクスが課題になるのではないか」と何人かから尋ねられた。筆者個人としては、サプライチェーンに何らかの課題が生じるのではないかとみている。

ASMLの露光スキャナー「NXE:3350B」 出典:ASML

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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