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PSoC 6でLoRaWANシステムの導入を簡素化するCypressとESCRYPTが協業

Cypress Semiconductorは、同社の「PSoC 6 MCU」を、ESCRYPTのキープロビジョニングおよび管理API(Application Programming Interface)と組み合わせることで、安全なLoRaWANシステムを迅速に導入できるようにすることを目指す。

» 2018年02月26日 09時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

LoRaWANキーの管理APIをPSoC 6に統合

 Cypress Semiconductor(以下、Cypress)は2018年2月20日(米国時間)、IoT(モノのインターネット)セキュリティプロバイダーであるESCRYPTと協業し、LoRaWAN オープン プロトコルを使用するアプリケーション向けに、安全性の高いMCU(マイコン)を提供すると発表した。

 具体的には、ESCRYPTのLoRaWANキーのプロビジョニングおよび管理API(Application Programming Interface)が、Cypressの「PSoC 6 BLE(Bluetooth Low Energy) MCU」に統合される。LoRaWANキーの保護、管理ができる他、安全なLoRaWANシステムを迅速に導入することができるようになるという。PSoC 6 BLE MCUは、低消費電力のデュアルコアMCUで、BLE接続機能、隔離実行環境、セキュアエレメント機能、高速暗号エンジンといったハードウェアベースのセキュリティを内蔵している。

ESCRYPTセキュリティを統合した「PSoC 6 LoRaWAN」製品(クリックで拡大)

 LoRaWANネットワークを利用するスマートシティーおよびインダストリアルIoTは、センサーの集約や制御、無線スタック操作のための処理が必要になる。

 無線スタックでは、セキュリティ操作に2つの「AES(Advanced Encryption Standard)-128」の暗号キーを使用する。1つはネットワークサーバのパケットデータ認証用、もう1つはアプリケーションサーバのパケット復号用だ。PSoC 6 MCUは、これらのキーが暗号操作のみに使用され、他のプログラムからはアクセスできないようにする。

 さらに、PSoC 6 MCUのセキュアブート機能によって、起動時にも安全な状態が確保される。PSoC 6 MCUには、これらのセキュリティ機能の他にも、オフチャネル通信用のBLEや、センサーハブ機能としても使用できる処理性能を備えていて、ワンチップのLoRaWANホストMCUを実現する。

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