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» 2018年02月26日 13時30分 公開

Broadcomの買収案は撤回に?:QualcommがNXP買収額を引き上げ、440億ドルに

QualcommがNXP Semiconductorsの買収金額を、440億米ドルに引き上げる。これによって、BroadcomがQualcommの買収を撤回する可能性が出てきた。

[Dylan McGrath,EE Times]

Qualcomm、NXPの買収額を引き上げ

 Qualcommは、NXP Semiconductors(以下、NXP)の買収額を440億米ドルに引き上げることで合意したと発表した。これによって、BroadcomがQualcommの敵対的買収を撤回する可能性も出てきた。

 Qualcommは2018年2月20日(米国時間)、NXPの新たな買収契約について明らかにした。両社の取締役会は、1年4カ月前の契約では1株当たり110米ドルだった買収額を127.50米ドルに引き上げ、現金で支払うことで合意している。新しい契約では、契約の締結に必要となる株主承認の基準を下げて、NXP株式の最低買い取り条件を80%から70%に変更している。

 2016年10月に最初に発表されたQualcommによるNXPの買収は、世界中のほとんどの独占禁止法審査機関の審査をパスしているが、中国商務省の承認はまだ得られていない。承認には時間がかかる可能性があるという報道もあったが、2018年2月中にも中国からの承認が得られるのではないかと予想されていた。

 これまでのところ、当初の契約で必要とされていた株式の80%の買い取りには遠く至っていない。しかし、Qualcommは2018年2月20日、合計でNXPの発行済株式総数の28%以上を所有する9株主と拘束力のある契約を結んでいる。

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 Qualcommは、買収提案の発表後、NXPの財務的な成功と株式実績のために、契約内容を部分的に緩和せざるを得なかった。Qualcommが当初提示した買収額は総額約380億米ドルだったが、過去数カ月の間に法人株主数社が同価格での買収支援の拒否を公式に表明していた。

 これを受けてQualcommが契約内容を変更したことで、Broadcomが1210億米ドルでQualcommに提案している買収案を撤回する可能性も出てきた。なお、Qualcommの取締役会は2度の投票を行い、この買収を満場一致で拒否している。

 QualcommのCEO(最高経営責任者)を務めるSteve Mollenkopf氏は、プレスリリースの中で、「規制当局の承認の獲得に当初の想定よりも時間がかかったが、NXPとの統合手続きは進んでいる」と述べている。

 Mollenkopf氏は、「規制当局の承認の獲得は残り1つで、この取引の迅速な完了に向けて尽力している。両社の統合計画は順調に進んでおり、顧客、従業員、株主の全員がこの取引の恩恵を享受できることを期待している」と述べている。

 Broadcomは2017年に、ハイテク企業の買収契約では史上最大規模となる約1040億米ドルで、Qualcommに買収を提案した。Qualcommは即座にこれを拒否したが、Broadcomは買収額を引き上げ、「最善かつ最終的なオファー」として再度、Qualcommに提案している。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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