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» 2018年02月27日 13時30分 公開

基本確度±0.02%:独特の形状が生んだ高確度測定、日置の電流センサー

日置電機は、貫通型電流センサーの最新製品「CT6904」を発表した。±0.027%の確度と、DC〜4MHzの広い測定帯域を実現している。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

±0.027%の確度を実現

 日置電機は、最新のAC/DC電流センサー「CT6904」を発表した。産業用モーター、インバーター、パワーコンディショナー(パワコン)、次世代パワー半導体などの測定を想定している。

電流センサー「CT6904」

 CT6904の定格電流は500Aと、大電流測定に対応している。電流の検出にフラックスゲート素子を採用することで、基本確度±0.02%(±0.007% f.s.)という高い測定確度を実現した。

 CT6904は独特の形状をしているが、これも高確度測定のための工夫だ。測定の誤差をできるだけ低く抑えるためには、測定導体をできるだけ短く配線する方がよい。長いと、導体のインダクタンスや寄生容量で誤差が発生するからだ。CT6904は、出力ケーブルを取り出す方向を自由に設定できる。設置方法の自由度を高められ、短く配線できるという。

 日置電機は「パワーデバイス、モーター、インバーターなどの世界では、0.1%でも効率が上がれば省エネに大きく貢献できる。より高効率の素子やモーターを開発するためには、より正確に測定することが必要になってくる。そのため、電流センサーでは確度に対する要求がこれまで以上に厳しくなっている」と説明する。

 高い確度の他には、測定帯域がDC〜4MHzと広いことも特長だ。巻き線部に、新しく開発した「対向配置型分割コイル」を用いることで実現した。対向配置型分割コイルは、分割した巻き線を磁気コア上で対向配置したものである。フラックスゲート方式を採用した同社の従来品に比べると、測定帯域は約40倍となっている。「巻き線の巻き方と配置で、測定帯域が大きく変わる」(日置電機)

新たに開発した「対向配置型分割コイル(Opposed Split Coil Technology)」と、CT6904の周波数特性 出典:日置電機(クリックで拡大)

 さらに、アルミを削り出した独特な形状をしたソリッドシールドで、磁気コアと巻き線を完全に覆うことで、100kHz時に120dB以上のCMRR(同相電圧除去比)と、高いノイズ耐性も実現した。

独特の形状で、高いノイズ耐性を実現したという 出典:日置電機(クリックで拡大)

 日置電機は、CT6904の性能を存分に生かす例として、例えば、日置電機の最新のパワーアナライザー「PW6001」に接続することを挙げた。PW6001の本体から、CT6904に直接電源を供給できる。さらに、PW6001には電流センサーの位相補正機能が搭載されている。電流センサーは、回路の特性上、高周波領域において、電圧に対して電流の位相の遅れが発生する。CT6904の位相補正特性代表値(周波数と位相)を、PW6001に入力すれば、その位相が補正され、より高い確度で電力を測定できるようになるのだ。

CT6904を「PW6001」に接続している様子(クリックで拡大)

 CT6904の本体価格は50万円。「日置電機は、電流センサーを自社で開発している。そのため、パワーアナライザーなどの測定機器に接続した際に、システム(パワーアナライザー+電流センサー)として性能を発揮できるよう、最適化を図ることができる。それが当社の強みだ」(日置電機)

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