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ワイヤレスジャパン2018 特集

無線通信用アンテナの設計ソリューションを提供三菱マテリアルが体制を強化

三菱マテリアルは、さいたまオフィス内に設けた「アンテナソリューションセンター」で、本格的に設計サポートや提案活動を始めた。セルラー帯を中心にアンテナ設計のソリューションを提供する。

» 2018年03月28日 14時50分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

IoT機器のアンテナ設計などを支援

 三菱マテリアルの電子材料事業カンパニーは2018年3月、さいたまオフィス内に設けた「アンテナソリューションセンター」で、本格的に設計サポートや提案活動を始めると発表した。

 同社はこれまで、埼玉・秩父のセラミックス工場を拠点として、顧客に対する無線通信用アンテナの設計ソリューションを提供してきた。2017年12月には、JRさいたま新都心駅に近い場所にアンテナソリューションセンターを開設。既に10件を超えるアンテナ設計をサポートしてきた。

左がさいたまオフィス、右がリバブレーションチャンバーの外観 出典:三菱マテリアル

 IoT(モノのインターネット)の進展によって今後は、無線通信機能を搭載した電子機器が急激に増加する見通しだ。しかも、機器の小型軽量化や省電力化、高い通信品質が要求される中で、アンテナの設計にも高度な技術やノウハウ、評価のための設備などが必要となる。

 同社にはこれまで、「ゼロからアンテナ設計を提案してほしい」「限られたスペースに無線機能を実装したい」「設計した回路パターンや使用素材による、通信への影響を改善したい」などの相談事例があるという。

 こうした背景から、アンテナソリューションセンターにおけるサポート体制を強化し、一般企業や学術機関を含む幅広い顧客に対して、アンテナ設計に関するサポートと改善提案などを行うことにした。特に、相談件数が多いセルラー帯のアンテナ設計に関連する測定機器や評価設備を設置して、顧客のニーズに応えていくという。

 具体的には、「リバブレーションチャンバーによる放射効率測定」「無線テスターとチャンバーを組み合わせて行うセルラー帯アクティブ(OTA)測定評価(TRP/TIS測定)」「電波暗室での2D/3D放射パターン評価」「3D CADなどの設計データを利用した電磁界シミュレーションの実施と評価」といったサービスを用意している。

 サポートする周波数帯は400MHz〜6GHzだが、主な対象製品としてスマートメーター類、テレメーター類、国内外の3G/LTEセルラー機器、GPSやBluetooth、Wi-Fi対応機器などを挙げている。

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