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» 2018年04月03日 17時00分 公開

ノキアに聞く「MWC 2018」:自社開発のチップで大規模MIMOの普及加速へ (1/3)

「MWC(Mobile World Congress) 2018」に出展したNokia(ノキア)は、46件にも上るデモを巨大なブースで披露した。中でも来場者からの注目度が高かったのが、モバイルネットワーク向けとしてはノキアが初めて自社設計したチップセットや、5G(第5世代移動通信)で重要視されているネットワークスライシングなどのデモだ。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

46件のデモを披露したノキア

 スペイン・バルセロナで開催された「MWC(Mobile World Congress) 2018」(2018年2月26日〜3月1日)は、「MWC 2017」に引き続き、5G(第5世代移動通信)関連の製品やデモが多数展示されたという(関連記事:「5G向け製品が百花繚乱、実用化に近い形で展示」)

 MWC 2018に出展した中で、第3位のブース規模を誇るNokia(ノキア)でも、5G関連の技術は来場者からの注目度が高かった。

 同社はMWC 2018で、30もの新しい製品やサービスを発表。ブースで披露したデモの数は46件に上る。MWC 2017では28件だったが、それに比べて大幅に増やしたことが分かる。

「MWC 2018」におけるノキアのブース。同社によれば、出展社の中で3番目に規模が大きかったという 出典:ノキア(クリックで拡大)

ノキアが自社開発したチップセット

 数多くの発表の中でも特筆すべきは、モバイルネットワーク向けのチップセットとして発表した「ReefShark」だろう。Massive MIMO(大規模MIMO)をサポートする5GおよびLTE向けのチップセットで、デジタルフロントエンド、RF ICフロントエンドモジュールおよびトランシーバー、そしてベースバンドプロセッサの3種類で構成される。

 ReefSharkは、モバイルネットワーク向けとしてノキアが自社開発したシリコンとしては、初めての製品になる。ノキアの日本法人であるノキアソリューションズ&ネットワークスでモバイルネットワークス製品事業統括部長を務める三浦宏幸氏は、「5Gにおいて、通信機器ベンダーとして強い立ち位置を維持するためには、自社開発のチップセットが重要になると認識しており、約4年前からReefShark開発のプロジェクトを進めてきた」と語る。

「ReefShark」の発表の場 出典:ノキア(クリックで拡大)

 ノキアのチップセットはこれまでシリコンベンダーが開発してきたが、この場合、どうしても開発のスピードがシリコンベンダー依存にならざるを得ない。さらに、シリコンベンダーとしては通信機器以外の用途もターゲットとしているので、“通信機器に特化したチップセット”を開発しにくい側面もある。

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