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» 2018年05月29日 11時45分 公開

11万rpmモーターをハンドル内に:髪を傷めず頭皮を乾かす、ダイソンドライヤーの技 (1/2)

ダイソンは2018年5月28日、同社製ヘアドライヤー「Supersonic」の新色“ブラック/ニッケル”と、美容師・ヘアスタイリスト向けの“プロモデル”の発売を発表した。Supersonicでは、同社が得意とする「デジタルモーター」の技術力をアピールした。

[松本貴志,EE Times Japan]
ブラック/ニッケルモデル(クリックで拡大) 出典:ダイソン

 ダイソンは2018年5月28日、同社製ヘアドライヤー「Supersonic」の新色“ブラック/ニッケル”と、美容師・ヘアスタイリスト向けの“プロモデル”の発売を発表した。

 また、同日に東京都内で行われた記者発表会では、Supersonicの製品紹介と美容師による同製品を用いたヘアスタイリングのデモンストレーションが行われ、同社が得意とする「デジタルモーター」や、髪を傷めない温度制御の技術力をアピールした。

「過度な熱風」と「頭皮が生乾き」なことがヘアケアに悪影響

 ダイソンは、「デジタルモーター」と同社がブランディングするブラシレスモーターをコア技術に、掃除機などさまざまな生活家電を開発するメーカーとして一般家庭でもおなじみだろう。同社は、2016年にヘアケア市場に参入しSupersonicヘアドライヤーを発表、翌年となる2017年にはSupersonicを日本人向けにアップデートしている。

 同社では、ヘアケアに関するドライヤーの課題として、「髪に過度な熱風が当たること」と「髪で風が遮られ、頭皮が生乾きのままとなること」の2つを挙げる。特に、従来ドライヤーでは過度な熱風が髪に当たることがあり、その場合には髪の毛内部に空洞が発生しキューティクルが乱れるなど、ドライヤーがダメージヘアの原因となる場合があった。

左:従来ヘアドライヤーの課題 右:過度な受熱による髪のダメージ(クリックで拡大)

温度制御とモーター、風の発生方法に独自の技

モーターインペラーを持つSteve Williamson氏

 発表会でSupersonicの技術紹介を行った同社カテゴリーインテリジェンスエンジニアのSteve Williamson氏は、髪を痛めることのない緻密な温度制御と、頭皮や髪の根元を一気に乾かす発生風量の面で、従来ドライヤーと比較して大きな優位性があると指摘する。同社はSupersonicの開発にあたり、「約109億円の投資を行い、東京から沖縄間距離に匹敵する1625kmの髪の毛で製品開発、試験を行った」(Williamson氏)とする。

 温度制御はガラスビースサーミスターとMPUが用いられ、温風温度は毎秒20回センシングされる。このデータに基づいてMPUがヒーターを制御することで、髪を過度な熱風から保護するという。また、3段階の風量設定と温度設定を掛け合わせることで、45〜100℃の温風温度が選択できる。

左:温風温度を吹出口付近に設置されたサーミスターがセンシングし、MPUがヒーターを制御する 右:モーターはハンドル下部より空気を吸い込み、噴流を発生。吹出口後部と吹出口直後から風を巻き込むことで風量を増大する(クリックで拡大)

 また、大風量を実現した「ダイソン デジタルモーター V9(以下、DDM V9)」は、最大約11万rpmで回転し、風圧3.5kPaの噴流を発生する。噴流が吹出口後部と吹出口の直後空間から風を巻き込むことで、吸気空気の3倍となる毎秒13Lの風量によって髪を根本から乾かすことができるという。また、直径27mm、質量49gと小型軽量であるためドライヤーのハンドル部にモーターを組み込むことができ、Supersonicのユニークなデザインと取り回し性能の高さを両立した。

従来ドライヤーのモーター(左)とDDM V9(右)。DDM V9は13枚のインペラーとユニット構造を取る(クリックで拡大)
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