メディア
連載
» 2018年07月04日 11時30分 公開

Over the AI ―― AIの向こう側に(23) 最終回:中堅研究員はAIの向こう側に何を見つけたのか (8/10)

[江端智一,EE Times Japan]

実例:「バーチャル江端」のダイエット計画

 「バーチャル缶詰工場」戦略には、実例があるのですが、私には守秘義務があるので開示できません。そこで今回は、私が、週末研究員として独自で行った、この仮想戦略の一例をご紹介します(連載「数字で世界を回してみよう」のダイエット編から抜粋)。

 まず、私は、パソコンの中に、体重だけをアウトプットとする、"バーチャル江端"を作りました。

 "バーチャル江端"のアルゴリズムは極めて単純なもので、摂取カロリー、消費カロリーを入力して、体重の増減をシミュレーションするものでした。

 上図の詳細は割愛しますが、この超シンプルな"バーチャル江端"(体重シミュレータ)は、私の体重の増減を100日後まで、かなり正確に予測しました。

 これによって、私は「"バーチャル江端"は使える」と判断しました。

 次に私は、この"バーチャル江端"に、AI技術の一つである、ファジィ推論のエンジンを搭載して、"バーチャル江端"に過食症や拒食症を発生させて、いつごろ、"バーチャル江端"が死亡するのかを推定してみました。

 結果としては、"バーチャル江端"が、240日後に死亡するという予測が出てきましたが、これが本当に正しいかどうかは、実際に江端を拒食症にさせて、死ぬまで放置してみないと分からりません。ただ、この程度の簡単な仮想世界、現実世界、AI技術の連携でも、このくらいの予想はできてしまうのです。

 そして、「そんな生活をしていれば、いつか死んでしまうよ」というよりも、「今の生活をしていれば、240日後に死ぬよ」と言う方に、説得力があることは、言うまでもありません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from UBM Electronics, a division of United Business Media LLC.