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» 2018年12月26日 11時15分 公開

Insight SiPが開発:LoRaとBLE、2つのアンテナを集積した超小型チップ

無線通信モジュールやSiP(System in Package)の開発を手掛けるInsight SiPは2018年11月、3つの新製品を発表した。このうち「ISP170801」は、LoRaWAN用とBLE(Bluetooth Low Energy)用の2つのアンテナを集積した小型チップだ。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 無線通信モジュールやSiP(System in Package)の開発を手掛けるInsight SiPは2018年11月、3つの新製品を発表した。LoRaWANとBluetooth Low Energy(BLE)の両方に対応した「ISP170801」、Bluetooth 5のBluetooth mesh機能に対応した「ISP1807」、Bluetooth 5に対応した「ISP1507」である。

 ISP170801はスマートシティーやスマートグリッド、産業用インターネットなど、ISP1807はウェアラブル機器やビーコン、リモコンなど、ISP1507はIoT(モノのインターネット)機器全般やホームオートメーションの用途に向ける。

異なる周波数帯のアンテナを1つのチップに集積

Insight SiPのCEOを務めるMichel Beghin氏

 これら3つの中でも注目したい製品が、ISP170801だ。ISP170801は、Armの「Cortex-M4」ベースのCPUを搭載し、LoRaWAN用とBLE用の2つのアンテナを集積していることが最大の特長だ。ISP17080のサイズは10×18×1.5mm。BLEの2.4GHz帯と、LoRaのサブギガヘルツ帯の2つのアンテナを、これだけ小型なチップに集積するのは簡単なことではない。2つのアンテナ間の距離が近づくほどクロストークが発生するからだ。クロストークを考慮してアンテナ間の距離を取ると、どうしてもチップの小型化は難しくなる。Insight SiPは、2つのアンテナの実装について特許を取得。Insight SiPのCEOを務めるMichel Beghin氏によれば、約3年を費やして開発した技術で、2層を使ってアンテナを配線しているという。

 アンテナが2つ集積されていることで、ユーザーは設計が容易になり、コストも抑えられる。

左から「ISP1507」「ISP1807」「ISP170801」である。金属のない黒い樹脂だけの部分にアンテナが集積されている(クリックで拡大)

 LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークには幾つか種類があるが、Beghin氏は、「われわれは、まずはLoRaWANを選択してISP170801を開発した。LoRaに対するニーズが、他のLPWAよりも高いからだ。2019年には、LPWA対応のモジュールをさらに拡張する。詳細は言えないが、NB(Narrow Band)-IoTとBLEの組み合わせなどが考えられる」と述べる。「Insight SiPの戦略は、LoRaのような長距離無線とBLEのような短距離無線を組み合わせたモジュールを開発することだ。これによってユーザーは、追加のコストが発生することなく、長距離と短距離の両方をさまざまなアプリケーションに使用できる」(同氏)

Insight SiPのロードマップ(クリックで拡大)

 ISP1507は量産開始済みで、ISP1807は間もなく量産を開始する。ISP170801については、2018年中にサンプル出荷を開始する予定だ。Beghin氏は、3つの新製品について「既に引き合いがある」と自信を見せた。

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