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» 2018年12月26日 15時30分 公開

electronica 2018:PCBにパワーMOSFETを埋め込む、Infineonの車載用デバイス (1/2)

Infineon Technologiesは、「electronica 2018」で、GaNパワーデバイスの量産開始を発表。さらに、車載用パワーデバイスとして、PCBにパワーMOSFETを埋め込む「Chip Embedding」の技術を開発中であることも明かした。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

SiからSiC、GaNまで、全てそろえたInfineon

「electronica 2018」でのInfineonのブース(クリックで拡大)

 ドイツ・ミュンヘンで2018年11月に開催された「electronica 2018」(2018年11月13〜16日)は、Infineon Technologies(以下、Infineon)にとって、パワー半導体市場における同社の強さを前面に押し出す場となった。同社はelectronica 2018にて耐圧600VのGaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)「CoolGaN 600V」の量産開始を発表。同社のPower Management & Multimarketでバイスプレジデントを務めるThomas Schafbauer氏は、「Si、SiC、GaNのパワーデバイスの量産を開始している半導体メーカーは現時点で当社のみ」と強調する。

 同時に、CoolGaN用のゲートドライバーIC「GaN EiceDRIVER」の量産も開始した。GaNパワーデバイスとドライバーICを組み合わせて提供することで、設計がより容易になるとSchafbauer氏は述べる。「大手企業だけでなく、エンジニアのリソースが限られている中小企業でもGaNパワーデバイスを採用する障壁が下がることを目指した。これによって当社の顧客層も広がるだろう」(同氏)

量産を開始した「CoolGaN 600V」と「GaN EiceDRIVER」のラインアップ 出典:Infineon(クリックで拡大)

 InfineonがCoolGaNデバイスで狙うのは、データセンターおよびサーバ、テレコム、チャージャー/アダプター、ワイヤレス給電の市場だ。Schafbauer氏は、「特に、ディープラーニングなどのAI(人工知能)で高い効率と電力密度が要求されているサーバでは、GaNパワーデバイスが力を発揮できる。CoolGaNデバイスを使えば、同じスペースで約2倍の電力密度を実現できる」と述べる。

サーバでCoolGaN 600Vを使用する場合の構成 出典:Infineon(クリックで拡大)
左=CoolGaN 600Vを搭載したサーバ電源(PSU)。出力は6W/125Aで、電力密度は50W/in3。サイズは107.5×440×41mm3/右=CoolGaN 600Vを搭載した、65WのAC-DCアダプター(クリックで拡大)

 なおInfineonは2018年11月、1枚のウエハーを水平方向にスライス(分割)し、2枚のウエハーとする技術「Cold Split」を手掛けるドイツの新興企業Siltectraを買収したと発表している。オーストリア・フィラッハの300mmウエハーラインを含め、パワー半導体の製造工場にも積極的に投資している。

CoolGaNを搭載したAC-DCアダプターを掲げる、InfineonのThomas Schafbauer氏
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