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IGZO+MEMSでディスプレイが進化する! シャープがCEATECで「MEMSディスプレイ」展示CEATEC 2013

CEATEC JAPAN 2013のシャープブースでは、同社独自のIGZOにMEMS技術を組み合わせた「MEMSディスプレイ」が展示。視認性・色再現性の高さをあらゆる環境下で実現し、しかも従来の液晶より超低消費電力という次世代のディスプレイだ。

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 シャープは2013年9月30日、同社IGZO液晶ディスプレイの新しい用途提案としてMEMS(微小電気機械システム)技術を応用した次世代MEMSディスプレイをCAETEC JAPAN 2013(一般公開は10月1〜5日)の同社ブースで公開した。

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CEATEC 2013のシャープブースで公開されたIGZO+MEMSディスプレイ

 「MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)」とは、半導体プロセス技術を用いて基板上に電子と機械機構を融合させた微細な立体構造からなるシステム。一般的な半導体デバイスとの違いは構造が立体的であって可動部を有するという点だ。

 今回のMEMSディスプレイは、同社とQualcommの100%子会社であるPixtronixとの共同開発によるもの。2013年5月に米国で開催されたディスプレイの学会「SID(The Society for Information Display)」でお披露目され、同年6月10日に同社天理工場で行われたプレス向け説明会で公開されたものと同じ7インチ(1280×800ピクセル、約220ppi)タイプがCEATECブースで展示されている。

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7インチ(1280×800ピクセル)タイプのMEMSディスプレイ

 MEMSを活用したディスプレイでの代表格としては、DLPで使われるDMD(Digital Micromirror Device)素子がある。DMDはその名の通り、マイクロメートルサイズの超極小な鏡(マイクロミラー)を反射板としてCMOS半導体基板上に敷き詰めたもので、1つ1つのミラーが1画素となって画像を構成する。DLPはこのDMDにランプで光を当てて、マイクロミラーに反射した光がレンズを通して画像を投影するという仕組みになる。

 一方、MEMSディスプレイの原理は

  1. シャッターとLEDを高速で動かして色を表示
  2. シャッターが開いた部分だけLEDバックライトの光が通過
  3. RGBのLEDが順番に点灯する

というもの。液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに比べて、省電力や色再現性、視野角、高速応答で優れるという。電流を流す速度(電子移動速度)が従来のアモルファスシリコンに比べて20〜50倍も速いIGZO(Indium、Gallium、Zinc、Oxygenから生成される酸化物半導体)との組み合わせで、MEMSシャッターの高速開閉が可能になった。

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MEMSディスプレイの鍵となるシャッター構造によってバックライト効率が上がり、明るいディスプレイを実現。外光下でも見やすく、幅広い温度条件下でも使えるという

 「通常の液晶ディスプレイはバックライトの光をカラーフィルターで色を付け、さらに偏光板と液晶分子の組み合わせで光を遮るシャッター機能を持たせている。一方、MEMSディスプレイはバックライトの直接の光をメカニカルなシャッターで調節する。そのため、カラーフィルターや偏光板が必要なくなる」(ブース担当者)。

 カラーフィルターや偏光板による光のロスもなくなるため、バックライトの光を最大限有効に使える。つまり同じ明るさの表示を行うなら、MEMSディスプレイの方がより少ない電力で済むというわけだ。

超低消費電力な反射型ディスプレイにも

 シャッターを使ったMEMSディスプレイは、外光の反射のみで表示を行える「反射型ディスプレイ」にも応用できる。電子ペーパーなどと同じくバックライトを使わずに表示できるため、大幅な省電力動作を実現できるのだ。電子書籍など長時間動作が必須のモバイル端末向けへの応用も期待できる。

 今回の展示ではタブレット端末を意識した7インチモデルが紹介されていたが、技術的は大画面テレビへの応用も可能だという。大画面にする上での課題は何だろうか。

 「MEMSディスプレイに限らないことだが、大画面化には歩留りの改善など他のディスプレイ同様の生産面で乗り越えなくてはならない課題はある。ただ、原理的は大画面化は可能な技術。IGZOでは、もともと持っている液晶の製造技術を適用することで大型化を実現してきた。MEMSディスプレイの画面サイズは、その用途も含めこれから検討していく予定」(同社)。

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