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スパンションが読み取り速度最大333MB/sの高速インタフェース技術を発表メモリ/ストレージ技術

スパンションは、読み取りスループットが最大333Mバイト/秒と、従来のクワッドSPI(Serial Peripheral Interface)に比べて5倍の速度を実現したインタフェース技術「Spansion HyperBus」を発表した。この技術を用いてNORフラッシュメモリ「Spansion HyperFlash」を製品化した。HyperFlashは当初、128M/256M/512Mビット品の3種類を用意する。

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 スパンションは2014年2月18日、読み取りスループットが最大333Mバイト/秒と、従来のクワッドSPI(Serial Peripheral Interface)に比べて5倍の速度を実現したインタフェース技術「Spansion HyperBus」(以下、HyperBus)を発表した。この技術を用いてNORフラッシュメモリ「Spansion HyperFlash」(以下、HyperFlash)を製品化した。HyperFlashは当初、128M/256M/512Mビット品の3種類を用意する。512Mビット品は2014年4月以降にサンプル出荷を始める計画だ。また、HyperBus技術は複数社と既にライセンス契約を結んでおり、フリースケールは同技術を用いた車載向けマイクロコントローラなどを製品化する予定である。

 HyperBusインタフェースは、8本のアドレス/データバス、2本の作動クロック(CLK&CLK#)、チップセレクト(CS#)、および読み出し用ストローブ(RDS:Read Data Strobe)といった12本のバスで構成される。動作周波数は最大166MHzである。読み取りスループットは最大333Mバイト/秒を実現している。これは、パラレルインタフェースの90Mバイト/秒、同社のクワッドSPIの80Mバイト/秒(一般的な製品は40〜66Mバイト/秒)に比べて、極めて高速なデータ転送を可能とする。しかも、端子数はパラレルインタフェースに比べて1/3に削減することができる。

左図は12本のバスで構成されるHyperBusインタフェースの概念、右図は主なインタフェースごとの読み取りスループットとその比較データ (クリックで拡大) 出典:スパンション

 スパンションは、HyperBusインタフェース技術を用いたHyperFlashを同時に発表した。第1弾として製品化するのは、電源電圧が3.0V品と1.8V品の2タイプあり、メモリ容量は128Mビット品、256Mビット品、512Mビット品の3種類を用意する。読み取りスループットは1.8V品が333Mバイト/秒、3.0V品は200Mバイト/秒である。量産当初は65nmプロセスを用いて製造される。


HyperFlashの外観

 パッケージは外形寸法が8×6mmの24端子BGAで供給する。端子配置は同社のクワッドSPI、デュアルクワッドSPI、およびHyperFlashと共通な配列とした。このため、ユーザーは基板の設計を変更することなく、シリーズ製品の中から用途に応じて性能とメモリ容量を選択することが可能だ。動作温度範囲は−40〜125℃と広く、車載用途にも対応できる仕様となっている。


スパンションのシニアディレクタを務める猪野浩永氏

 スパンションでフラッシュメモリグループ NORプロダクトラインマネージメント担当のシニアディレクタを務める猪野浩永氏は、「HyperFlashは、車載向けクラスタやインフォテインメント機器、先進運転支援システム(ADAS)といった、インスタント・オンやインタラクティブなGUI機能が要求される車載用途などで高い可能性を秘めている」と話す。さらに、高速なメモリインタフェースを実現したことにより、ブートから画面表示までの時間を大幅に短縮することが可能となった。画像も低い圧縮率あるいは非圧縮のままで高速に転送でき、高品質の画像を確保することができるという。

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