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「Zynq」などのFPGAに最適なプログラマブル電源ICTECHNO-FRONTIER 2014

スパンションは2014年7月23日、FPGAをはじめCPU、ASICなどのデバイスへの電源供給に適したI2Cインタフェース搭載プログラマブル電源IC「S6AP412A」「S6AP413A」を発表し、「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア/2014年7月23〜25日、東京ビッグサイト)で公開した。

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 スパンションは2014年7月23日、FPGAをはじめCPU、ASICなどのデバイスへの電源供給に適したI2Cインタフェース搭載プログラマブル電源IC「S6AP412A」「S6AP413A」を発表し、「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア/2014年7月23〜25日、東京ビッグサイト)で公開した。

 新製品のS6AP412A/S6AP413Aは、スパンションが2013年に発売した「MB39C031」の拡張版製品にあたる。

出力電圧、起動順をソフトで設定/変更できる

 MB39C031は、2チャンネルのDC-DCコンバータと1チャンネルのLDOレギュレータの計3チャンネルを1チップにした電源IC。1つのDC-DCは、1.0〜1.3Vの範囲で最大1.4Aの電力を供給できる。もう1つのDC-DCは、1.2〜1.95V(最大0.6A)、LDOは2.8〜3.3V(最大0.25A)が供給可能で、CPUやASICなどのメインデバイスと、DRAMなど周辺デバイスへの電源供給を1チップでまかなえる。さらに、“電源回路に詳しくないエンジニアでも容易に開発できる電源IC”をコンセプトに、出力電圧、各チャンネルのシーケンス制御、ソフトスタート時間をソフトウェアで設定できる「プログラマブル機能」を備えた点が特徴。マイコンからI2C経由で、出力電圧などをリアルタイムに変更することもでき、先端のデバイスで実装されている動作状況に応じて電源電圧を調節する機能「DVFS」(Dynamic Voltage Frequency Scaling)にも対応できる。

大電流対応で、利用範囲が大きく拡大


「TECHNO-FRONTIER 2014」で実施した「S6AP412A」のデモ。各チャンネルのシーケンスを動的に変更する様子を披露した (クリックで拡大)

 S6AP412A/S6AP413Aは、MB39C031のプログラマブル機能を踏襲した上で、より大きな電流供給に対応するように拡張した。いずれも、メインデバイス用系統(出力電圧範囲0.7〜1.32Vの降圧型)、メモリ用系統(同1.2〜1.95Vの降圧型)、ペリフェラル用系統(同2.8〜3.5Vの昇降圧型)という3系統のDC-DCコンバータを搭載。

 S6AP412Aは、メインデバイス用系統で4A、メモリ用系統で1.2A、ペリフェラル用系統で0.6Aまでの電源を供給できる。一方のS6AP413Aは、メインデバイス用系統が最大2A対応のDC-DCコンバータ2チャンネルで構成されており、コア電圧とペリフェラル電圧が異なるデバイスにも対応できる仕様となっている。

 「従来のMB39C031は、プログラマブル機能による利便性が高く評価されたが、供給能力が限られたため、規模の比較的小さいFPGAやASIC搭載システムでの利用にとどまった。今回の新製品S6AP412A/S6AP413Aは、メイン系統で4Aまで供給能力が拡張されたため、適用範囲は大きく広がる見込み」(説明員)とし、ボリュームゾーン向けFPGA「Artix-7ファミリ」(ザイリンクス製)や同ファミリクラスのARMコア搭載FPGA「Zynqファミリ」(同)といった規模のデバイスを使ったシステムの電源ICとして提案していく方針。

 なお、S6AP412A/S6AP413Aは、既にサンプル出荷中で、2014年9月からの量産を計画している。価格はいずれも1500個購入時単価3.6米ドルとなっている。


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