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アナログ信号を出力できるエンコーダ、低コストで分解能の向上が可能にTECHNO-FRONTIER 2014

アバゴ・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア/2014年7月23〜25日、東京ビッグサイト)で、3チャンネルエンコーダセンサーの新製品を2種展示した。4倍、8倍、16倍の逓倍(ていばい)が可能なものと、アナログ信号をそのまま出力できるものがある。後者を外付けの逓倍器と組み合わせれば、200倍、800倍など高い逓倍数を実現でき、低コストで分解能を上げることが可能になる。

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 アバゴ・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア/2014年7月23〜25日、東京ビッグサイト)で、反射型エンコーダ「AEDR-871x」シリーズと「AEDR-8723」シリーズを展示した。

 AEDR-871xは、「AEDR-8500」の後継機種となる(アバゴの小型反射型エンコーダ、絶対位置の検出で高精度制御が可能)。AEDR-8500/AEDR-871xは、LEDと受光素子を1チップに搭載して小型化したことに加え、A、Bの2チャンネルとインデックス信号の3チャンネルのパルス信号を出力できることが特長だ。インデックス信号(原点信号)は、一般的にハイエンドのエンコーダしか出力できない。さらに、逓倍(ていばい)回路を内蔵しているので、検出位置の分解能を簡単に高められる。AEDR-8500は、2倍、4倍の逓倍が可能だが、AEDR-871xは4倍、8倍、16倍に逓倍できる。「搭載する逓倍回路の性能を上げることで、パッケージサイズは3.40×3.95×0.95mmと変わらないまま、逓倍数を増やすことができた」(アバゴ・テクノロジー)。

アナログ信号+逓倍器で分解能を上げる

 AEDR-8723は、AEDR-871x同様に3チャンネルの信号を出力するが、パルス信号ではなくアナログ信号を出力することが最大の特長である。アバゴ・テクノロジーによれば、「アナログ信号を出力できるエンコーダは他社品にもあるが、インデックス信号も出力できる製品は他にないのではないか」という。

 エンコーダは、信号を逓倍することで分解能を上げられる。アナログ信号をそのまま出力できれば、外付けの逓倍器と組み合わせて、200倍や800倍など逓倍数を大幅に上げることが可能だ。同社は、「ただし、こうした場合、ノイズがなく安定したアナログ信号が必要になる。高品質なアナログ信号を出力するのは難しいが、それを実現したのがAEDR-8723だ」と説明する。一般的にエンコーダのアナログ信号+外付け逓倍器の構成は高価でサイズもそれなりに大きくなるが、AEDR-8723を用いれば、小型かつ低コストで分解能を上げることが可能になる。なお、AEDR-8723のパッケージサイズも3.40×3.95×0.95mmである。

左=エンコーダのデモ。赤く光っている場所にAEDR-871xが搭載されている。中央=AEDR-871xのパルス波形。一番下の信号(黄色)がインデックス信号である。右=逓倍のイメージ(クリックで拡大)

 AEDR-871x、AEDR-8723の主な仕様は次の通りである。

AEDR-871x AEDR-8723
出力 パルス出力2チャンネル+インデックス信号 アナログ出力2チャンネル+インデックス信号
サイズ 3.40×3.95×0.95mm
スリット分解能 318LPI(Line Per Inch)
ギャップ 0.5〜1.00mm
電源電圧 3.3V/5V 5V
応答周波数 960kHz(16逓倍時) 120kHz
エンコーダ2製品の主な仕様

TECHNO-FRONTIER 2014特集

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