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AMD、全従業員の7%を一時解雇へビジネスニュース 企業動向

AMDは、構造改革の一環として全従業員の7%に当たる700人を一時解雇する。

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 AMDは、今後15カ月間で約9400万米ドルを削減する構造改革の一環として、2014年中に1万149人の従業員の7%に相当する約700人を一時解雇する計画だ。一時解雇に掛かる費用は7000万米ドルに達する見込みだという。

 AMDは2014年第3四半期(7〜9月期)の決算報告と共に今回の一時解雇を発表した。決算報告によると、同四半期の売上高は同年前期からわずかに減少して14億3000万米ドル、利益は1700万米ドルだった。辛うじて黒字を確保したものの、2014年第4四半期(10〜12月期)の売上高はさらに13%減少する見込みだという。

 一時解雇は主にAMDのクライアント・コンピュータ事業やグラフィックス事業の市場開拓部門で行われ、製造ラインは一切対象にならない。

 AMDのプレジデント兼CEOに就任したばかりのLisa Su氏は、プレスリリースの中で「エンタープライズ、組み込みおよびセミカスタム部門の業績は堅調だ。一方、コンピューティングとグラフィックス部門の業績は、厳しい市場環境によって好調と不振が入り混じる結果となった。これらの2部門に向けては、業績を発展・強化するためにさらなる対策を講じる必要がある」とコメントしている。「AMDの最優先課題は収益性の向上と長期的な成長を促す取り組みを行うことであるが、中でも特に資源とエンジニアリングへの投資を確実に優先すべきである。今回の一時解雇は、この目標に向けた正しい対策といえる。一方で、当社のグローバルチームの規模に影響を与える判断は慎重に行う必要がある」(同氏)。

 2014年第4四半期に予想される売上高の減少は、主にゲーム機向けチップの売上高の落ち込みによるものだ。ゲーム機向けチップの売上高は同年第3四半期にピークを迎えるが、これはホリデーシーズンの販売に向けてMicrosoftやソニー製のゲーム機の生産量が増えるためである。AMDにとって良いニュースとして、2014年第3四半期にセミカスタムチップの2件(うち1件はAMD初の64ビットARMチップ)のデザインウィンを新たに確保したことが挙げられる。

 AMDはこの2件のデザインウィンを通じて、2016年以降の3年間で10億米ドルの売上高を得る見込みである。Su氏はセミカスタムチップのデザインウィンについて具体的なことは言及しなかったが、1つは任天堂のゲーム機、もう1つはゲーム機以外であると業界筋は推測している。

 Su氏はCEO就任後初のカンファレンスコールの中で、アナリストからAMDのCEOとしての抱負を問われた。

 これに対しSu氏は、「技術開発と製品開発に注力する。特に、主要な製品の開発と差異化に重点的に取り組んでいく。当社には多くの機会がある。一連の構造改革は複数年にまたがって行われるが、今後1〜2年で効果を挙げる見込みである」と説明している。

 2014年第3四半期のAMDのコンピューティングおよびグラフィックス部門の売上高は同年前期比6%減、前年同期では16%減となる7億8100万米ドルで、中でもネットブック向けチップの売上高が最も大きく減少した。同部門の営業赤字は、同年前期の600万米ドル、前年同期の900万米ドルからさらに膨らみ、1700万米ドルに達した。

 クライアントプロセッサの平均販売価格(ASP)はノートPCの販売へのシフトにより上昇したが、GPUの価格は低下した。

 エンタープライズ、組み込みおよびセミカスタム部門の売上高は、セミカスタムSoCの販売が伸びたことにより、同年前期比6%増の6億4800万米ドルに達した。エンタープライズ、組み込みおよびセミカスタム部門には、組み込み、サーバ、商用チップなど多岐にわたる事業が含まれるが、セミカスタムチップは同社が期待を寄せる製品であり、Su氏が拡大を約束している分野でもある。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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