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人に合わせる裸眼3Dに、薄さ0.05mmの有機ELを公開――ジャパンディスプレイDisplay Innovation 2014

ジャパンディスプレイは、「Display Innovation 2014」において、裸眼3D液晶モジュールや高精細シート有機ELディスプレイ、8型で4K2K対応のモバイル機器向けLCDディスプレイなどのデモ展示を行った。

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 ジャパンディスプレイは、「Display Innovation 2014」(2014年10月29〜31日、パシフィコ横浜)において、裸眼3D液晶モジュールや高精細シート有機ELディスプレイ、8型で4K2K対応のモバイル機器向けLCDディスプレイなどのデモ展示を行った。

 注目を集めていた製品の1つが裸眼3D液晶モジュールである。3Dディスプレイは右目と左目用の画像を同一画面上で別々に表示させて立体映像に見せている。これまでの技術では3D効果が得られるエリアが狭く、ビューポイントが限定されていた。同社が開発した裸眼3D液晶モジュールは、液晶モジュールの上部に取り付けられたカメラで人の位置を検出する。検知した立ち位置に応じて液晶モジュール内のシャッタ(バリア)を制御することで、人に移動に応じて3D効果が得られるビューポイントを広げることができるという。


裸眼3D液晶モジュールの表示例

 これまでも裸眼3D液晶モジュールを展示してきたが、今回の試作品はバリア構造などを改良した。「これまでの試作品に比べて、クロストークを約40%低減した。バリアの応答性は約2倍とし、人の移動に伴う追従性も改善された」(説明員)という。ゲーム機器や車載用エンターテインメント機器などの用途に提案していく。


高精細シート有機ELディスプレイの試作品

 高精細シート有機ELディスプレイは、パネル単体の厚みを最大0.05mmとするなど、上質紙(厚み0.07mm以下)より薄くすることができた。白色有機ELディスプレイとカラーフィルタの組み合わせにより、解像度が423ppiのフルHDを実現している。さらに、RGBと白色を組み合わせた独自の画素構成と、画像に応じてバックライト明るさを制御する「WhiteMagic」を適用することで、RGBのみで構成した場合に比べて消費電力を約40%削減することができるという。会場には5.2型で1080×1920画素の試作品を展示したが、「画面サイズ的には10型程度まで開発ターゲットに入れている」(説明員)と話す。

 この他、モバイル機器向け開発品として、8型で4K2K画素を実現したLCDディスプレイを参考展示した。WhiteMagic技術と透過率の高いパネル技術を採用している。これにより、従来製品に比べて消費電力を3割節減し、色再現性を3割拡大できたという。さらにインセル型のタッチパネル技術「Pixel Eyes」を搭載し、1mmペンによる入力にも対応した。車載向け開発品としては、3.1型ヘッドアップディスプレイと10型クラスタを組み合わせて表示デモを行った。

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