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振動監視の実証実験を手軽に、MEMSセンサーで十数年ぶりにET展に出展したADI

Analog Devices(ADI)は「Embedded Technology 2017(ET2017)/IoT Technology 2017」(会期:2017年11月15〜17日)に十数年ぶりに出展し、最新の超広帯域MEMS加速度センサーを使った振動検出スターターキットなどを展示した。

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ADIとしては十数年ぶりの出展

 Analog Devices(アナログ・デバイセズ、以下ADI)は、「Embedded Technology 2017(ET2017)/IoT Technology 2017」(2017年11月15〜17日、会場:パシフィコ横浜)で、振動検出スターターキットや、次世代イーサネット規格「TSN(Time Senitive Networking)」に対応したスイッチデバイスなどを展示した。

 ADIとしてETに出展するのは、十数年ぶりになるという。ADIが買収したLinear Technologyは毎年出展していたので、「ADIとLinear Technologyが合併し、1+1は2以上になるところをお見せしたい」とADIは意気込む。

振動監視の実証実験をより手軽に

 振動検出スターターキットは、振動監視アプリケーションの実証実験を簡単に行えるよう、振動の検出からデータ処理までをパッケージ化したものだ。振動検出には、ADIの新しい超広帯域MEMS加速度センサー「ADXL1002」を採用している。振動検出範囲は20kHz。MEMS素子だけでなく、A-Dコンバーターやマイコンなどの周辺回路も用意している。ADXL1002は共振周波数が21kHz、フルスケールレンジの直線性が±0.1%、ノイズ密度が25μg/√Hz(±50gの範囲)、30μg/√Hz(±100gの範囲)などの性能を実現している。

 ET展のデモでは、National Instruments(NI)のデータ収集機器を使って、振動データを取得していた。なお、振動検出スターターキットには、NIのデータ収集機器は含まれていない。NI以外の計測機器ももちろん使用できるので、それは自分たちで用意することになる。

左=デモの様子。赤枠が、MEMSセンサーと周辺回路を搭載した基板。大きさは100円玉くらいだ/取得したデータをリアルタイムで表示している(クリックで拡大)

TSN対応のスイッチデバイス

 標準イーサネットの拡張版であるTSNは、産業用IoT(モノのインターネット)向けの規格して、現在、IEEEで規格化が進められている(関連記事:産業用IoT向けイーサネットは次世代へ)。

 ADIは、このTSNに対応するスイッチデバイスのデモを展示した。もともとは、ADIが2016年10月に買収したInnovasicが手掛けていた技術だ。

 ET展では、イーサネットのパケットを生成するトラフィックジェネレータと、イーサネットスイッチ、TSN対応のスイッチデバイスを搭載するモジュール3つ(マスター1個、スレーブ2個)を使い、時間同期や進入トラフィックのフィルタリングなど、TSNの特長が分かるようなデモを示していた。

左=下の段の右からトラフィックジェネレータ、イーサネットスイッチ、3つのモジュール。画面左上にあるタブレットで、各モジュールの信号を表示していた/右=波形の一例。一番上の3つの波形からは、波形の立ち上がりのタイミングがぴったり合っていることから、時間同期が正確に取れていることが見て取れる(クリックで拡大)

電源管理のシステムで故障予知

 PSM(Power System Management)で故障予知を行うデモも展示した。電流、電圧、温度の変動を取得して、それを故障予知に生かすというもので、Linear TechnologyとADIのデバイスが搭載されたボードを使う。ADIによれば、「電流、電圧、温度を極めて高精度に検出できるボードなので、正常値、異常値を判別できる」と説明する。具体的には、例えば電圧であれば±0.25%の変動を検出できる。「通常の電圧が5Vの場合、5V±5%、つまり4.75〜5.25Vが正常範囲とされている。今回展示したボードは、例えば4.75Vに対して0.25%の変動を検知できるので、それを故障予知に生かせる」(ADI)


PSMで故障予知を行うデモ。写真中央の縦長のボードがPSMボード(クリックで拡大)

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