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ルネサスが「SCF 2017」でデモ:

既存装置にAIを、ハードの後付けで予知保全が容易に (1/2)

ルネサス エレクトロニクスは「システムコントロールフェア(SCF)2017」(2017年11月29日〜12月1日、東京ビッグサイト)で、既存の製造装置に取り付けるだけで、機械学習を活用した予知保全などを行える「AIユニットソリューション」などのデモを行った。

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既存の装置で、AIによる予知保全ができる

 ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は、2017年11月29日〜12月1日に開催されている「システムコントロールフェア(SCF)2017」(東京ビッグサイト)で、既存の製造装置に取り付けるだけで、AI(人工知能)を活用した予知保全などを実現できる「AIユニットソリューション」のデモを行った。

 AIユニットソリューションは、ルネサスが2017年11月27日に発表したばかりの製品だ(関連記事:ルネサス、古い装置でもAIが使えるソリューション)。「AIユニット」と呼ぶハードウェアを開発するためのリファレンスデザインと、それを駆動するためのソフトウェアで構成される。


「AIユニットソリューション」の概要 出典:ルネサス エレクトロニクス(クリックで拡大)

 AIユニットは、ネットワークにつながるインタフェースと、温度センサーや振動センサーなど、製造装置の情報を取得するためのセンサーを取り付けるインタフェースを備えている。リファレンスデザインを使うことで、産業機器メーカーはAIユニットを簡単に開発することができる。既にアドバンテックと明電舎が、リファレンスデザインを使ってAIユニットを開発していて、SCFのルネサスブースに展示されている。


ルネサスのブースで参考展示している、アドバンテックと明電舎のAIユニット。「RZ/T1」ベースのプロセッサを使っている(クリックで拡大)

 ソフトウェアとしては、FFT(高速フーリエ変換)やフィルター処理などセンサーデータを加工するためのプログラムや、機械学習フレームワーク「Caffe」「TensorFlow」で作成した学習済みモデルをAIユニットに組み込むためのソフトウェア、学習済みモデルを使って計算を行うプログラムなどが含まれる。

 AIユニットソリューションにより、既存の装置にAIユニットを取り付けるだけで、センサーデータの収集からデータ加工、AIアルゴリズム実行、実行の結果に応じた後処理(アラーム出力など)ができるようになる。

 ルネサスは、同社の主要製造拠点である那珂工場(茨城県ひたちなか市)で、AIユニットソリューションを使った異常検知の実証実験を行った。ルネサスによれば、AIユニットの試作機を製造装置に取り付け、機械学習による分析を行うことで、異常検知の精度を6倍以上に高めることができたという。「半年間で約5億円に相当する改善効果が得られた」(ルネサス)という。

左=AIユニットソリューションのデモ。赤い矢印で示しているのがAIユニット(試作機)/右=ウエハー搬送ロボットの振動をセンサーでモニタリングし、あらかじめ設定したしきい値を超えたら「異常値」と判定するようになっている(クリックで拡大)
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