シャープが家庭用LED照明に参入、低価格品や調色機能品を用意
LED照明が注目を集めている。白熱電球や蛍光灯と比べて、省エネルギ*1)、長寿命、有害物質を含まないことを特色としており、家庭でLED照明が主役となる日は近い。シャープは、国内の照明市場全体に占めるLED照明の割合が、2008年の2.3%から、2012年には22.7%に至ると予想し、2008年8月に工場、オフィス、商業施設向けLED照明市場への参入を発表した。
同社は、2009年6月に家庭用LED照明への参入を発表するに当たり、白熱電球などと比べて、導入コストが高いことと、色の再現性が劣る場合があることを現在のLED照明の問題点として挙げた。そこで、発表した家庭用LED電球9品種ではこれら問題の解決に取り組んだ。
導入コストについては、全光束が40W型白熱電球相当の品種は3900円前後(店頭予想価格)、60W型相当の品種は4000円前後(同)になるとした。「後発であり、思い切った戦略的な価格設定を試みた。白熱電球などの既存の製品と、単位寿命当たりの価格を同等に設定した。白熱電球は100円で寿命1000時間、電球型蛍光灯は1000円で寿命6000~1万2000時間である。今回の品種は光束が初期の70%に低下するまでの時間が4万時間(白熱電球の40倍)である。従って、4000円前後という価格は消費者にとって魅力的に見えるはずだ」(シャープ健康・環境システム事業本部LED照明推進センター副所長兼商品企画部長を務める桃井恒浩氏)。
同社の価格設定は他社にも影響を与えた。東芝ライテックは、シャープの発表後、価格を従来品の約半額に相当する5250円(40W型白熱電球相当)としたLED電球の新製品を発表した。
シャープは家庭に向けた新たな照明機能も盛り込んだ。調色機能である(図1)。

左から、昼白色全灯、電球色全灯、電球色微灯の設定。発光スペクトルの異なる2種類6個のLEDを内蔵し、2種類のLEDの光出力比を変えることで、7段階の色温度を設定できるようにした。電球のカバー内部に光拡散能力を備えた塗料を塗布することで、LEDごとの色味の違いがカバー外に現れにくくした。全光束は450lm(昼光色)~300lm(電球色)、消費電力は8.2W。店頭予想価格は8000円である。
「色温度が2800KのLED3個と同5000KのLED3個を電球内部に配置し、各色温度のLEDの出力比をリモコン(図2)で制御できるようにした。青色LED素子と黄色蛍光体を組み合わせることで、昼白色に見える色温度5000KのLEDを形成し、青色LED素子と赤色蛍光体、緑色蛍光体を組み合わせることで、電球色に見える同2800KのLEDを作り込んだ」(シャープ健康・環境システム事業本部LED照明事業推進センター商品企画部の谷口博則氏)。両LEDの出力比によって変化するものの、Ra(平均演色評価数)は80~85で、青色LED素子と黄色蛍光体の組み合わせのRa70と比べて高い。

調光7段階、調色7段階を微調整できるほか、6段階のプリセット値が設けられている。
調色機能を持たせた理由は、例えばリビング・ルームの照明色を生活シーンや好み、用途に応じて変更できるようにしたかったからだという。例えば読書時は昼白色、食事時には電球色などといった使い分けができるとした。
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