EUのCMOSフォトニクス・プロジェクト、初めての成果を発表
40Gビット/秒で動作させることが可能。
欧州の研究開発プロジェクトである「Helios」(pHotonics ELectronics functional Integration on CMOS:「CMOSにおけるフォトニクスとエレクトロニクスの機能的融合」)は2010年1月、最初の研究成果を発表した。
このプロジェクトの期間は4年間の計画で、CMOS IC上に高性能な光通信技術を実装することを目的にしている。例えば、40Gビット/秒対応の変調器や、WDM-PON(Wavelength Division Multiplexed Passive Optical Network)用途に向けた16チャネルの10Gビット/秒対応トランシーバ、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)光信号を使った10Gビット/秒の無線通信システム、多機能アンテナに向けたアナログ・デジタル混在のトランシーバー・モジュールを開発することを目指している。
今回、当初の目的である光の検出と結合、配線(ルーティング)に成功したと発表した。
このプロジェクトの参加企業によれば、プロジェクトの第1段階で、Ge(ゲルマニウム)を材料として使ったPIN(p-intrinsic-n)構造のフォトダイオード(図1)と、III-V族化合物を使ったMSM(Metal Semiconductor Metal)型光検出器の特性を評価した。その結果、暗電流が小さく、光学的な応答性が高く、40Gビット/秒動作が可能な広い帯域幅を備えていることが分かったという。さらに、90GHzと広い帯域幅を持つGeフォトダイオードや、結合損失が1dBと小さい逆テーパー型結合構造の試作に成功したる。
このプロジェクトではこのほか、リブ光導波路とストリップ光導波路の接合部の損失を0.2dBに抑える構造の設計や製造、結合効率が-1.6dBと高く、3dB帯域幅が80nmと広いグレーティング結合器(カプラー)などの研究が続けられている。
欧州委員会(EU)は2008年5月に、第7次フレーム・プログラムの一環として、情報通信技術のHeliosプロジェクトを立ち上げた。
Heliosプロジェクトには、19の欧州企業が参加しており、企業間の調整を仏CEA-Leti(フランス原子力庁電子情報技術研究所)が担当している。これまで850万ユーロの補助金を投資している。
PR










