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ルネサスが青紫色半導体レーザーをBlu-ray機向けに投入、光出力は350mWLED/発光デバイス

» 2010年04月28日 15時52分 公開
[前川慎光,EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは、光出力が350mWの青紫色半導体レーザー・ダイオード「NV4A61MF」を開発し、サンプル出荷を始めた(図1)。波長は405nmで、Blu-ray Discレコーダ/プレーヤに向ける。新たに、「インナーストライプ構造」と呼ぶ製造技術を採用したことで、350mWの光出力を85℃の高温領域まで(パルス出力時)安定動作させられるとする。

 光導波路は、レーザー・ダイオードにおいて光出力特性を左右する重要な要素である。インナーストライプ構造とは、光導波路を半導体素子の表面ではなく、内部に作り込むもの。光導波路を半導体素子の内部に作り込むとともに、クラッド層の上部に形成する電流ブロック層の材料には窒化アルミニウム(AlN)を採用した。窒化アルミニウムは、放熱性が高いという特長がある。このような構造を採ることで放熱性を20%改善でき、高温領域まで安定動作させることに成功した。低出力から高出力領域にわたって光出力の直線性は高く、出力雑音が小さいという特長もあるとする。

図1 図1 ルネサス エレクトロニクスが青紫色半導体レーザー市場に参入
まず第一弾として、Blu-ray Discレコーダ/プレーヤの8倍速書き込みに対応した350mW出力タイプを製品化した。2010年12月には、2層ディスクの12倍書き込みに対応した420mW出力タイプの製品化を計画している。

 サンプル価格は2000円。2010円8月から量産を始める予定である。2011年夏には量産規模を月産100万個にまで引き上げるとする。また、2010年12月には、420mW出力タイプの製品化を計画している。

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