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半導体ビジネスは7月に入り復調、携帯電話機の新製品などが貢献ビジネスニュース 業界動向

» 2010年08月27日 17時24分 公開
[Mark LaPedus,EE Times]

 「半導体業界は、景気が一時的に後退した後、復調に向かっている」とあるアナリストが語った。

 2010年6月は低成長の月だった。米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)によると、6月の世界半導体売上高は、5月の248億米ドルに比べてわずか0.5%増の249億米ドルにとどまった。

 対照的に2010年7月は、新たな成長に向けたウォーミングアップの月になりそうだ。ノルウェーの調査会社であるCarnegie社でアナリストを務めるBruce Diesen氏は、「世界半導体売上高の3カ月移動平均値は6月の249億米ドルに対して、7月は前年比37%増の252億米ドルに達する」と予測する。

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 この数字は、6月比では1.2%増に相当する。7月単月の売上高は、前年同月比で27%増に達すると同社は報告している。

 Diesen氏は、「携帯電話機用チップは、6月は低調に終わったが、新機種が多数発売されたこともあって、その後は回復する。6月は、中国において税金を納めていない小規模な携帯電話機メーカーの取り締まりがあったため、半導体市場は打撃を受けた。一方、自動車用チップは好調だ。小規模なニッチ市場については、工場の自動化や工作機械などに使われる産業用チップの売り上げが堅調に推移するだろう」と指摘した。

 税金未納の問題によって、中国Shidai Hualong社やそのほかの中国企業が打撃を受け、それが台湾MediaTek社の売上高に大きな影響を与えた。

 同氏によると、7月は多くのチップが品不足の状況に陥ったが、8月には解消される見込みだ。Carnegie社は、2010年の半導体市場成長率を24%と予測している。

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