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「USB 3.0」は時代遅れなのか、インタフェースがLight Peakに一本化されるのか高速シリアルインタフェース技術

USB3.0の普及を前にして、インテルはPC向けに高速光インタフェース技術「Light Peak」を打ち出してきた。

» 2010年09月28日 11時00分 公開
[Junko Yoshida,EE Times]

 沈黙が耳に痛いほどだった。

 米EE Times誌のエディター・アット・ラージを務めるRick Merrittによると、2009年9月22日〜24日に米カリフォルニア州サンフランシスコ市で開催された開発者向け会議「Intel Developer Forum 2009(IDF)」で、米Intel社は「USB 3.0」対応のPC向けチップセットの開発計画について一切発表しなかったという。

 これは、起爆剤を待ち望むメーカーにとっては悩ましい事態だ。インテル社は通常、「USB 3.0」のような新しいインタフェース技術に対して、PC向けチップセットをいち早く開発し、製品化してきた。このようにして、Intel社はさまざまな技術を市場投入する際、導入の拡大に弾みをつけてきたといえる。

ALT 図1 Light Peakの試作デモ 光ケーブルを用いることで10Gビット/秒の伝送速度を実現した。

 ある関係者は、一番大きな問題は「Intel社が統合型ホストコントローラを市場に供給するのか、するとすれば、いつなのか」である、と語った。

 さらに厄介なことに、Intel社は、「USB 3.0」向けチップセットの開発計画に関して発表しないばかりか、その代わりに「Light Peak」(図1)と呼ばれる新しい超高速光リンクをさかんに宣伝した。

 Rick Merrittによれば、通信速度が10Gビット/秒の光学インタフェース「Light Peak」は「いわゆる『USB 4.0++』とも考えられる」という。その理由として、「どのようなプロトコルでも伝送可能であり、1ポート当たり2米ドル未満で実装できるように設計されている。この価格は、デスクトップPCやノートPCに組み込む上限価格を下回っている」と指摘した。

 実際Intelは、「Light Peak」を将来の薄型軽量ノートPCが必要とする唯一のコネクタ技術と位置付けているという。

 しかし、本当にそうなのだろうか。USB 3.0はすでに時代遅れで、Light Peakが支持されているのだろうか。それともこれは、USB 3.0をダシにして、Light Peakを買わせようとする戦略なのだろうか。

 読者の皆さんにもこの議論に参加していただきたい。皆さんがご存知のこと、また、この一連の動きが今後の設計や商品計画にどのような影響を与えるのかを、EE Timesまで知らせていただきたい。

【翻訳 草間ゆうこ、編集 EE Times Japan】

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