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【ワイヤレスジャパン2011】スポーツ用品とインターネットサービスとの連携を促進、Nordicが低消費電力の無線チップをアピール無線通信技術

Nordicは、コイン電池で数カ月〜数年間と長期間稼働させられることを特徴にした無線チップを数多く製品化している。独自プロトコルの無線通信技術や、低消費電力の無線通信技術「ANT」や「Bluetooth Low Energy」に対応した品種である。

» 2011年05月30日 17時42分 公開
[前川慎光,EE Times Japan]

 Nordic Semiconductorは、無線通信関連の展示会/セミナー「ワイヤレスジャパン2011」(2011年5月25〜27日、東京ビッグサイト)で、ヘルスケア機器やスポーツ用品を低消費電力無線通信技術を介してインターネット上のサービスと連携させるデモを披露していた。

 同社は、「コイン電池で数カ月〜数年間と長期間稼働させられること」(同社)を特徴にした無線チップを数多く製品化している。具体的には、独自プロトコルの無線通信技術や、低消費電力の無線通信技術「ANT」、近距離無線通信技術「Bluetooth」の低消費電力規格である「Bluetooth Low Energy」に対応した品種である。

 現在、同社の売上高の80%程度は独自プロトコルの無線チップが占めている。ただ、ここ数年、ANTに対応した無線チップの売上高が急速に伸びているという。同展示会のブースでは、日本市場においてANTの知名度を高めることを目的に、ANT対応無線チップを採用したヘルスケア機器やスポーツ機器を紹介していた。

図1 図1 自転車に取り付けたセンサーの情報をスマートフォン経由でインターネットサービスに連携 「Xperia arc」(写真左)と「iPhone 4」(写真右)を使っていた。Xperia arcにはANT対応チップが内蔵されている。一方のiPhone 4については、外付けクレードルにANT対応チップが搭載されていた。

 例えば、自転車に取り付けたセンサーからスマートフォンにデータを収集するデモがあった(図1)。収集したデータを、スマートフォン経由でインターネット上のさまざまなサービスに連携させることを想定したもの。センサーとスマートフォンを、ANT方式で接続する。測定した各種データをインターネット上のサービスと連携させることで、運動の量を利用者同士で競い合ったり、運動の進め方を利用者に提案したりといった、今までに無いサービスを利用者に提供できるという。

 同社は今後、ヘルスケア機器やスポーツ機器とインターネット上のサービスとの連携が加速すると考えており、ヘルスケア機器/スポーツ機器とスマートフォンやノートPCとの接続に、ANT方式の無線チップを売り込む。

図2 図2 Bluetooth Low Energy規格に対応した無線チップ「nRF8001」の評価ボード

 この他、Bluetooth Low Energy規格に対応した無線チップ「nRF8001」(図2)と、これを採用した業界初のBluetooth Low Energy対応腕時計を紹介していた。同社は今後、Bluetooth Low Energy対応チップのソフトウェアライブラリの拡充を進める。次世代のBluetooth Low Energy対応チップは、2012年以降に製品化する見通しだという。

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