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【NIWeek 2012】複雑な画像処理や車載用途でのデータ集録の活用例が続々提案テスト/計測 フォトギャラリー

2012年8月6日〜9日(現地時間)に開催された「NIWeek 2012」には、National Instrumentsの計測/制御ハードウェアを、画像処理や車載システム開発に適用した事例が数多く展示されていた。

» 2012年08月21日 08時00分 公開
[馬本隆綱,EE Times Japan]

 2012年8月6日〜9日(現地時間)に開催された「NIWeek 2012」の展示会場には、「LabVIEW ZONE」をはじめ、「Vision」、「Embedded Monitoring and Control」、「Automated Test and Data Acquisition」、「RF and Wireless」、「Robotics and Autonomous Vehicles」、「Science and Big Physics」、「Aerospace and Defense」といったテーマごとのブースが用意され、National Instrumentsの計測/制御ハードウェアを使った数多くの開発事例が展示されていた。来場者の注目を集めていた展示を幾つかピックアップし、フォトリポート形式で紹介する。

図 図1 FPGAを使って高速演算を可能にした画像処理システム LabVIEWのアドオンツールとして準備されている画像処理ソフトウェア「ビジョン・デベロップメント・モジュール」を使ったデモの様子である。CPUで処理したときと、FPGAを使ったときの画像処理の速度を比較していた。同じ検出アルゴリズムでマッチ棒の頭の検出処理を実施したところ、FPGAベース(Virtex5)の画像処理システムの処理速度が、IntelのクアッドコアCPU(1.73GHz)を使った場合に比べて、約10倍ほど高速だった。

図 図2 2台のカメラ映像を基に高さを検出する3Dステレオビジョン 汎用カメラを2台使って画像を取り込み、2つの画像を比較・演算して深さ(高さ)を算出するデモの様子。LabVIEWのアドオンツールである画像処理ソフトウェア「ビジョン・デベロップメント・モジュール」を使った。まず、計測したい物体を平面の状態と傾斜した状態であらかじめ撮影する。その後、撮影データからある2点間の距離を比較し、その差分から物体の高さを割り出しておく。このデータに基づいて、撮影された物体の高さを検出する仕組みである。実際の生産ラインなどでは、2台のカメラで撮影された映像を基に、ラインを流れてくる製品が正しく組み立てられているかどうかを判別することができるという。

図 図3 ぐるりと全方位で製品の形状を検査 製品にレーザー光を照射し、その反射光を製品の周囲に配置した3台のカメラで撮影する。3つの映像データを加工して、製品の3次元形状をディスプレイに表示していた。画像処理ソフトウェアとして、National Instrumentsのパートナー会社が開発した3Dライブラリ・ソフトウェアを活用した。この3Dライブラリ・ソフトウェアは、「LabVIEW Tools Network」で販売されている。

図 図4  スタンドアロン型のデータ集録ハードウェア「CompactDAQ」のデモ トラックの各種データ収録するシステムを模したデモの様子である。CompactDAQと、集録したデータを表示するモニターがあれば、PCを持ち込むことが難しい走行中の自動車であっても、車中でデータを集録し、測定結果を解析したり、リポートを作成したりできる。スタンドアロン型CompactDAQは、座席の下などスペースが限られた場所に設置でき、10Gもの加速度が掛かるような過酷な測定環境にも対応できる。

図 図5 「CompactRIO」と「CompactDAQ」を併用した車載データ集録のデモ 写真の右側の計測/制御ハードウェアに、リアルタイムOSを実装しており、これをエンジン制御系などに利用している。一方の左側のハードウェアには、WindowsベースのOSを実装しており、収録したデータの表示処理を担当させた。2つの計測ハードウェアを併用することで、システム開発者の要望に合わせたハードウェア構成を採ることができる。

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