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» 2013年01月22日 07時00分 公開

「英語に愛されないエンジニア」のための新行動論(13):トラブル遭遇時の初動方針は、「とにかく逃げる!」 (2/4)

[江端智一,EE Times Japan]

逃げて、逃げて、逃げまくる

 さて、前編では、「海外出張の準備=トラブル回避の実行手段」であることをお話しました。入念な準備がどれだけ大切かということは、分かっていただけたと思います。それでもなお、完璧なトラブル回避は不可能です

 そこで今回は、「トラブルに遭った場合の初動方針は、『逃げて、逃げて、逃げまくる』」についてお話したいと思います。

 大前提として、言うまでもなく、「逃げなければならない状況に近付かないこと」が大切です。「危険」と記載されているところはもちろんですが、記載されていない場所であっても、危険を「感知できる」ようになりましょう。

 例えば、

■地下鉄で危なそうな兄ちゃんが複数で入ってくるのを察知した瞬間、別の車両に移動する

 これは兄ちゃんたちが乗る車両を決めてしまってからでは遅いのです。その後に動いては、インネンを付けられる可能性があり、囲まれたら動けなくなるからです。また、入ってくるのを察知した瞬間に別の車両に移動するような者は狙われにくいです。「あいつ、結構な場数を踏んでいやがるな」と思ってもらえることもあります。

■爆発音や銃声が聞こえたら、振り向かずに、逆方向に走り出す

 誠に残念なことですが、日本人の「危険予知感度」は低いと思います。例えば、人の悲鳴が聞こえたとき、そちらに興味を持って振り向いたら「負け」です。そちらを振り向く時間で、3mは逃げられます。10m離れれば、拳銃の弾ならまず当たりません。

 また、悲鳴の主が、上司であれば言うまでもなく、同僚や部下の声であっても引き返してはなりません。当然のごとく見捨てましょう。私はこれまでの旅行で、「煙の上がっている方向」や、「人が集まっている場所」とは真逆の方向に進むことで、生き残ってきました。海外において「下手な好奇心」は命に関わることもある、と覚えておいてください。

■もし囲まれたら、あらんかぎりの大声の「日本語」で叫ぶ

 現地の言葉で、「助けて」と叫んではダメです。逆に助けてくれないからです。誰だって巻き添えを食うのはイヤなはずです。この場合は、意味の通じない異国の言葉が効果的です。

 私のケースですが、ある外国の歓楽街を“真昼に”歩いていたとき、いわゆる「ぽん引きのネーチャン」にまとわりつかれ、「やかましい! どけぃ!!」と、歓楽街に響き渡るような大声の日本語で怒鳴りつけました。周囲の注目は全て私に向かい、オネーチャンは驚いたように「ウララー」(本当にこう言った)と言って、道を空けました。

 あくまで、これらはフィジカルハザードの事例です。

 海外の仕事から、「逃げて、逃げて、逃げまくる」というのも、ありですけど、それができるくらいなら、そもそも海外なんぞに飛ばされているわけがありませんしね。

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