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» 2013年04月05日 11時32分 公開

プロセッサ/マイコン:Appleのプロセッサ「Aシリーズ」の系譜 (3/3)

[Don Scansen, Paul Boldt,EE Times]
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 現時点では、Appleが設計能力の向上に真剣に取り組み、かなりの投資を行っていること以外、特に情報はない。だがこれは、Appleがカスタム設計している理由が何であれ、Intel製のプロセッサを待つ間の“代用品”を製造しているわけではないという仮説を、はっきりと裏付ける根拠になるだろう。

 Chipworksは2012年11月に、A6とA6Xを比較した報告書を発表した。これによると、A6Xのダイサイズは124mm2で、96.7mm2のA6に比べると28%大きい。

 A6とA6XのCPUが占める面積はどちらも15mm2だが、GPUは異なる。A6はトリプルコアGPUで16mm2を占めているのに対し、A6XはクアッドコアGPUで35mm2となっている。

 これらの数字を見ると、GPUのサイズの差である19mm2を差し引いても、A6XはA6よりダイサイズが約10mm2大きいことが分かる。

Apple A6X

 この10mm2のエリアについて、Chipworksは「A6Xでは、SDRAMインタフェースの幅がA6の2倍になったことに加え、新たなインタフェースブロックが搭載されている」と説明している。同社はこの他、「A6XはA6よりもPLL(Phase Locked Loop)回路が1つ少なく、これによって数mm2のエリアが空く」と報告している。つまり、A6Xは、ダイサイズは大きくなったが、減らした回路もあるということだ。

 では、一方にあって、もう一方にないデジタルブロックがあるのだろうか。Chipworksの報告書にはこれについての具体的な記載はなく、「A6Xの設計は、“A6の微調整”というレベルではなく、大幅に変更されている」とだけ書かれている。

 EE Timesはかつて、「『A4』は、Samsung Electronicsが設計したプロセッサと類似点が多い」と指摘したことがある。しかし、2011年後半に投入されたA5は、大きく進化していた。Appleは回路設計とOSの開発の両方を手掛けていることから、さまざまなカスタマイズを加えたと考えられる。

 iPhone/iPadの世代とともに、確実に進化してきたAシリーズ。GPUが占める面積が増えていることから分かる通り、今後はプロセッサに加えて、GPUの役割もより重要になってくる。果たして、AppleはGPUの設計も手掛けるようになるのだろうか。

【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】

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