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» 2013年06月28日 17時00分 UPDATE

ビジネスニュース 企業動向:検証 ルネサス再建〜2013年上半期〜 (2/2)

[竹本達哉,EE Times Japan]
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株主総会翌日の決断

 5月9日の2013年3月期決算発表では1676億円という巨額の最終損失を計上したものの、当初から2012年10月末のリストラ費用などの特別損失(1271億円)が見込まれていたため、大きな驚きはなかった。それ以上に、決算発表会見では、新経営陣として挑む新年度の事業戦略、経営再建策に注目が集まったが、鶴丸氏は、「(出資予定の)産業革新機構と協議を進めながら、策定している中期事業計画が決まっていないため、将来のことは答えられない」との姿勢を貫き、具体的な策を明かさなかった。中期事業計画の発表時についても「産業革新機構などの払い込みが完了してから」と弁明した。

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 そして、5月28日には、6月26日に開催される株主総会を前に、役員人事を発表。旧経営陣の取締役退任とともに、第三者割当増資により筆頭株主となる産業革新機構から、総会前日までに出資金の払い込みが完了することを前提に、2人の取締役と1人の監査役を受け入れることを明かした。

 だが、産業革新機構など9社からの払い込みは完了しないまま、6月26日の株主総会を迎えた。鶴丸氏は株主からの質問に対し、これから株主となる産業革新機構と協議を進めながら策定している中期事業計画が定まっていないことを理由に、新たな再建策を話すことはなかった。

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 そして、株主総会翌日である6月27日。総会で選任された前オムロン会長で会長兼最高経営責任者(CEO)の作田久男氏が参加した取締役会で「モバイル事業撤退」の決定が下された。

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 モバイル事業は、発足当初から経営再建という課題を突き付きられたルネサスにあって、成長に向けた数少ない攻めの投資を行った事業だ。発足間もない2010年7月に、当時携帯電話機最大手のNokiaの無線モデム事業を約180億円で買収することで合意。同年11月に買収が完了し、2011年1月に買収した事業部門を中心に子会社ルネサス モバイルを発足させた。

 しかし、買収合意からルネサス モバイル発足までの半年間も含め、携帯電話機市場は大きく変化。スマートフォンが急速に普及し、頼りのNokiaの携帯電話機事業は急速に低迷。そして、スマートフォンの波に乗ることなく、450億円の累積損失を残して撤退する。

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 鶴丸氏が株主に「モバイルSoC事業は、売却などいろいろな方向性を検討している」と説明した翌日の売却断念、事業清算の決定。あらかじめ方向性は決まっていたのだろうか、それとも新CEOの作田氏の経営手腕が発揮されたのであろうか。いずれにしろ、ルネサスの構造改革は、再び、動き出した。

 モバイル事業からの撤退で、懸案のSoC事業は、車載、産業機器向けと一部の民生、情報機器向けに用途分野が絞られ、収益改善への道筋はつきつつある。残るは、SoCの生産拠点の山形鶴岡工場300mmウエハーラインを売却できるかどうかだろう。2012年7月発表の再編計画では、「1年をメドに売却」としていたが、まだ、売却決定の発表はない。

 遅くとも2013年9月末までに産業革新機構などの出資が完了し、新たな中期事業計画が発表されるだろう。構造改革を早く終えて、モバイル事業の反省を踏まえた成長に向けた攻めの戦略が打ち出されることを期待したい。

 検証 ルネサス再建〜2013年下半期〜こちら

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