ドライヤー1台の消費電力で3つの島を照らす投光器などを提案――スタンレー電気：CEATEC 2013 開催直前情報

　2013年10月1〜5日の5日間、最先端ITとエレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2013（以下、CEATEC 2013）」が、千葉・幕張メッセで開催される。

　CEATEC 2013の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパンの4メディアではCEATEC 2013の特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントリポートなどを多数紹介していく。

＞＞4メディア合同「CEATEC JAPAN 2013特集」

　本稿では、LEDなどのデバイスから超狹角高輝度LED投光器などアッセンブリ製品までの展示を行うスタンレー電気の出展内容を紹介する。

高付加価値な光技術を提案

　スタンレー電気のCEATEC 2013の展示テーマは、”Fertile Light of Life-想像力豊かな光を生活に”だ。「われわれはさまざまな分野で光の可能性を極め、想像力を高め、高品質高付加価値の製品を世の中に提供することによって、人々の豊かな暮らし、幸福の実現の力になりたいと願っている」というスタンレー電気の“企業ビジョンと使命”に由来する。

　光技術の多様化が進む中、単なる明かりだけでなく、高付加価値な光技術が求められている。その中で、スタンレー電気は、高付加価値な光技術を駆使したさまざまなデバイス、アッセンブリ製品の提案を行う。

　デバイスでは、セキュリティなどの監視用途に向けて、人の数の監視や出入りの監視などに提案できるビジョンチップをはじめ、光学系プロジェクタに使えるMEMS技術を応用したマイクロミラーデバイス、特殊色照明向けLEDデバイス、眼底カメラに最適なストロボなどを紹介する。

セキュリティ用途などに提案するビジョンチップを搭載したカメラ（左）。セキュリティ用途以外にもジェスチャ入力型のユーザーインタフェースシステムにも応用できる

　アッセンブリ製品では、配光角3度の超狭角高輝度LED投光器、広視野角1/64dutyPBTフルドット、UV放電管を使用した脱臭殺菌、水殺菌ユニットなどの展示を実施する。特に超狭角高輝度LED投光器は、今まで実現できなかった遠方まで明るい光を届けることができる特徴を持つ。この投光器は、三重県鳥羽市のホテルで、ホテルから海を隔てて600m先にある3つの島をライトアップする用途で使用されている。ライトアップには、45台の投光器が使用されているが、その消費電力は「ドライヤー1台分の消費電力とほぼ同じ」という低消費電力を実現している。CEATEC 2013のブースでは、LED照明のさまざまな光を使った舞台風演出を披露する予定。芸術的な光の演技とともに、その消費電力の低さも注目だ。

車載分野向け製品も充実

　スタンレー電気が「当社の強み」と位置付ける車載分野向け製品の展示も充実する。新構造を採用し高放熱性、高効率のDRL/ヘッドライト用パッケージLEDをはじめ、ルームランプ用LED、RAYBRIGLEDフォグランプバルブなどが紹介される予定だ。「LEDの市場拡大が進むに伴い、省エネや高輝度、コストダウンの要求が高まり、その技術も多様化している。当社は、自動車ランプ業界においてLEDデバイスから灯体まで、開発から製造までを行っている唯一のメーカー。車載ランプ分野で培った高い信頼性と配光技術で、光を生み出し、光を操り、より安全で豊かな社会つくりに貢献していきたい」としている。

小さなデバイスで光を操るMEMS技術を応用したマイクロミラーデバイス（左）とその仕組み。光学系プロジェクターなどに応用できる （クリックで拡大）

　また「白色LED以外でも、赤外光から紫外光、レーザーまで幅広い光源とその応用技術を開発しており、これらの技術は、セキュリティ分野や健康・衛生分野、コミュニケーションなどさまざまな業界で、新しい価値を提供できると考えている」とし、CEATEC 2013でも幅広い来場者への提案を行う予定だ。

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