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電池もウェアラブルな時代に? SELが曲がるバッテリを披露エネルギー技術 リチウムイオン電池

半導体エネルギー研究所(SEL)が、“曲がるリチウムイオン二次電池”を展示した。容量は300mAhほどだが、手首に巻き付けられるくらいに曲げることができる。実用化するには、まずは安全性を高めたいとしている。

» 2013年10月24日 09時40分 公開
[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 半導体エネルギー研究所(SEL)は、「FPD International 2013」(2013年10月23〜25日、パシフィコ横浜)で、フレキシブルなリチウムイオン二次電池の試作品を展示した。電解液の粘度を変えたことと、電力を入出力する接続端子(タブ)の形状を工夫したことで、曲げられたという。試作品の容量は300mAhで、電圧は3.5V。

 ウェアラブルな機器への搭載を想定し、今後は容量の増加と安全性の向上を図る。試作品の折り曲げ試験では、曲率半径(R)40〜150に相当する曲げを繰り返した結果、1万回ほどの耐性を得た他、発熱もなかったという。

 SELの担当者は「ウェアラブル機器以外にも、今後はフレキシブルなディスプレイを搭載した機器が増えてくると予想される。そうしたフレキシブルなディスプレイに追従できるような大容量の電池を実現したい。当面は安全性と信頼性の向上に注力していく」と述べている。

曲げられるリチウムイオン二次電池。左は、フレキシブルな有機ELディスプレイを搭載した腕時計型のウェアラブル機器への搭載をイメージしたもの。さらに、電磁誘導方式でワイヤレス充電をしている(クリックで拡大)

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