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エンジニアが最重要視するリファレンスデザインを見直し、強化――マキシムビジネスニュース 企業動向(1/2 ページ)

Maxim Integrated Productsは、半導体製品販売サポートの一部として提供するリファレンスデザインの開発強化を実施している。リファレンスデザインの開発専門チームを新設し、「完全で、競合他社よりも優れたリファレンスデザインの開発を加速させる」(同社)という。

» 2014年03月24日 15時15分 公開
[竹本達哉,EE Times Japan]

 Maxim Integrated Products(以下、マキシム)は、顧客サポート体制強化の一環として、リファレンスデザインの強化/拡充を進めている。2012年に、リファレンスデザイン開発を専門とする部署を新設し、これまでに新たなコンセプトのリファレンスデザイン約15種をリリース。「今後もより完全で、独自性のあるリファレンスデザインを3カ月に4〜8種のペースで開発、提供していく」(リファレンスデザインマネジャーのDavid Andeen氏)とする。

 半導体メーカーの提供するリファレンスデザインとは、半導体製品を使ったシステムをより簡単に設計できるよう、システム回路図や部品表を中心に技術サポート文書やソフトウェアなどシステム設計の助けとなるもの一式を指す。高性能アナログ/ミックスドシグナル半導体のメーカーであるマキシムも長く、さまざまなリファレンスデザインの提供を行ってきた。

 Andeen氏は、「過去からリファレンスデザインを提供してきたが、過去数年で、顧客が要求するニーズが変化した。それは、より完全なソリューションが求められるようになったということだ。エンドプロダクト(最終製品)のように見え、エンドプロダクトと同じ機能を果たす完全なリファレンスデザインが要求されるようになった。それと同時に、エンジニアが半導体製品を選ぶ際に最も重視される要素がリファレンスデザインになっており、半導体製品を販売する上で、リファレンスデザインの重要性が極めて高くなってきた。そこで、リファレンスデザイン専門チームを新設し強化することになった」とこれまでの経緯を話す。

左=リファレンスデザインマネジャーのDavid Andeen氏/右=マキシムのリファレンスデザイン開発の方向性 (クリックで拡大) 出典:Maxim Integrated Products

 専門チームの設立でマキシムのリファレンスデザインはどのように変わったのだろうか。Andeen氏は、「リファレンスデザインの定義は、さまざまだ。以前のマキシムも、リファレンスデザインを作る各事業部門で定義が少しずつ異なっていた。専門チームの設立とともに、マキシムのリファレンスデザインは、『全てがそろっている完全なもの』と再定義した。具体的には、回路図、部品表、ガーバーデータ、ファームウェア、テストデータ、クイックスタートガイドなどのサポート文書、そして、リファレンスデザインを具現化したリファレンスボード。これらが全てそろったものがマキシムのリファレンスデザインだ。以前のマキシムのリファレンスデザインは、これらの一部がそろっていないものも含まれていた」と説明する。

 さらにAndeen氏は、「もちろん競合メーカーもリファレンスデザインを提供しているわけであり、マキシムとしては、完全で、かつ、より競合より優れたリファレンスデザインを提供している」と付け加える。

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