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ファーウェイとシャオミ、7つの相違点中国ハイテク企業の星(1/4 ページ)

Huawei(ファーウェイ)とXiaomi(シャオミ)。今、中国エレクトロニクス業界で最も勢いのある2社といっても過言ではないだろう。両社の歴史や社風はまったく異なるが、いずれもIoT(モノのインターネット)に重点を置いているのは共通している。2社には、どのような共通点と相違点があるのだろうか。

» 2015年06月10日 11時30分 公開
[Junko YoshidaEE Times]

 Huawei(ファーウェイ)とXiaomi(シャオミ)は、中国ハイテク企業の星である。まったく異なるバックグラウンドを持つ両社だが、企業としての目的は同じだ。“あらゆるモノを接続すること”である。

 通信分野におけるHuaweiの強さや、中国の民生市場で見られるXiaomiの機動力からは、両社の可能性と弱点の両方が浮かび上がってくる。これらを理解すると、中国のエレクトロニクス市場の未来像を垣間見ることができるのではないだろうか。

 まずは、2つの中国企業の共通点を挙げてみよう。

【共通点1】株式非公開を維持

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 HuaweiとXiaomiはいずれも株式を公開していない、非上場企業である。特にHuaweiが1987年の設立以降、非上場を維持することを選択してきたのは、よく知られている。

 Huaweiのコンシューマビジネスグループの戦略マーケティング部門でプレジデントを務めるShao Yang氏は、EE Timesに対し、非上場企業でいることにより、Huaweiは四半期ごとのプレッシャーという過当競争を避けることができる上に、長期的な視点で見ることができると述べた。Yang氏によると、20年以上かけて世界の通信機器市場を徐々に崩すことで、Huaweiは今や欧州の4G(第4世代移動通信)市場で50%ものシェアを保有するようになったという。

 Huaweiの2014年の売上高は455億米ドル、利益は45億米ドルだった。

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 一方、5年前に設立された新興企業のXiaomiも非上場企業である。2014年の売上高は、前年比140%増となる120億米ドルだった。同社は、2014年に、前年比227%増となる6100万台のスマートフォンを販売した。IDCによると、Xiaomiは2014年に世界第3位のスマートフォンメーカーになったという*)

*)関連記事:世界3位のスマホメーカー シャオミ、躍進の理由を探る

 Xiaomiは採算性を一度も明らかにしたことがない。業界の観測筋の多くは、同社の採算性はわずかなものだろうと確信している。

 2社とも市場シェアを急速に増やしているが、それを達成するためのコストの詳細を明らかにする必要に迫られたことはない。

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