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» 2015年10月06日 10時30分 公開

カタログ落ち情報から推奨部品選定まで:図研が設計段階から徹底できるEOL対策サービス (2/4)

[竹本達哉,EE Times Japan]

遅れの原因は、リソース不足による情報更新・共有の不徹底

 EOL対策が遅れている原因はいくつかある。中でも、大きな問題がリソース不足だ。

EOL対策の課題 (クリックで拡大) 出典:図研

 EOL情報は、部品メーカー側から前もって通知されるのが一般的だ。ただ、そうしたEOL通知を集約し、データベース化するのは煩雑であり、中小規模の企業が多い非民生機器分野では極めて困難だ。

 仮に、EOL情報に関するデータベースを作成、維持できたとしても、採用部品との突き合わせは、基本的には人海戦術であり、十分な人員リソースを確保しない限り、徹底は難しいのが現状だ。

 図研が提供を開始したサービスは、こうした非民生機器領域でもEOL対策を容易に徹底できることを念頭に協力会社のJ-チップコンサルティングとともに開発されたものだ。

カタログ落ちで、いち早くEOLを察知

 まず、サービスの根幹となるEOL情報は、部品メーカーからのEOL通知ではなく、部品メーカーのWebページやカタログに記載されなくなる、いわゆる“カタログ落ち”情報から作成する。図研 EDA事業部 取締役営業統括部長の大沢岳夫氏は「サプライヤー側は、将来のEOLを見越し、拡販を控えるため、カタログやWebページへの製品掲載を中止する。いわば、EOLの前兆だ」という。ジェイチップコンサルティングは2000年から、こうしたカタログ落ち情報の調査、提供を行っており、「これまでの経験から、カタログ落ちから2年経過しても、継続生産された製品はわずか5%。95%ものカタログ落ち製品は、2年以内にEOLになった」(ジェイチップコンサルティング 代表 坂本太郎氏)とする。

カタログ落ち情報の有効性 (クリックで拡大) 出典:図研

 坂本氏は「サプライヤーからEOL通知を取得し、確実な情報を提供するという方法も考えられるが、サプライヤー側にとってEOL情報は、なるべく伝えたくない情報。そのため、恣意(しい)的な情報操作が加わる恐れがあり、カタログ落ち情報は、単純だが、最も客観的でEOL通知よりも早く手に入れられるEOL情報だ」と言い切る。

図研 EDA事業部 取締役営業統括部長の大沢岳夫氏(左)とジェイチップコンサルティング 代表 坂本太郎氏

 カタログ落ち情報を活用することで、ラストバイ(最終販売)まで長い期間を使って対応策を検討、実施できる。大沢氏は「ラストバイの購入数を吟味したり、代替品の選定/再設計を実施したり、さらには該当機種そのもののモデルチェンジ実施を決定したり、というさまざまな対策が講じられるようになる」と利点を語る。

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