シンガポールの自動道路交通委員会(CARTS:Committee on Autonomous Road Transport in Singapore)は、国民に対して自動車の相乗りを推奨し、自家用車の所有を抑制するという構想を論理的に拡大した、自動輸送システム計画を主導している。CARTSは、先述した展望に従いながら、以下の取り組みに注力していく考えだ。
現在、シンガポール政府は、民間セクター主導で自動運転の実証実験を行おうとしている。LTAはこれを活用するため、2015年1月、シンガポール初となる自動運転向け試験場をOne Northと呼ばれるエリアに設立した。以来、Institute for Infocomm Research(I2R)や、Singapore-MIT Alliance for Research and Technology(SMART)といった機関が、自動運転技術のテストを行うための承認を得ている。
2014年後半には、シンガポール南西部のジュロンにある中国庭園と日本庭園で、ゴルフカートを自動走行させる試験を行った。この試験では、2度の週末にわたって開催され、500人がゴルフカートに乗った。走行距離は延べ400kmにおよんだという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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